家庭での発語対策の体験談

まずは整理整頓、選ぶこと

我が家の次男は、状況判断能力が低く、言葉の整頓も極めて困難です。自分の言葉に出して言うということが、次男の中で最も高い壁であることが発達検査で数字として出ました。

普通であれば経験や毎日の経験から覚えていく言葉も、しっかりと説明しなければ使うことができません。例えば、「おはよう」「おやすみ」の挨拶ですら、「どうして、朝はおはようで、夜はおやすみなの?」と真剣に聞いてきます。言葉の語源を調べて説明し、その説明を納得しないと使うことが出来ません。
二年生になり漢字を多く覚えてくれてたおかげで、「この言葉は漢字で書くとこうで、この漢字はこういう意味の示します」という説明が出来るようになったので、ずいぶんと楽になりました。

心理士の方のアドバイスで始めた最初のトレーニングは「チョイス」することでした。毎日の生活の中で、朝ごはんを「ごはん」「パン」のどちらにするか、サラダにかけるドレッシングは「ゴマ」「和風」か、などの2つの物から選ぶことを繰り返し行います。複数ある物の中から自分で選択することは、頭の中の情報を整理し、必要な情報を取り出す訓練になるそうです。
半信半疑ではありましたが、これを始めてから「YES・NO」の受け応えが少しスムーズに出来るようになりました。

また日常会話の中で「歯磨きした?」と言えば「していなかったら歯磨きをしようね」という意味だよと教えてからは、「してないよー」と言って座ったままである回数は減りました。次男に合わせるのであれば最初の声掛けで「歯磨き終わってなかったらやってね」と言うべきですが、あえてYES・NOの問いかけにして、相手の質問にはこんな意味があるんだよということを教えています。

兄弟間での会話の中で次男が応じることが出来なかった問いかけに、私が「今、お兄ちゃんが言ったのは○○いう意味だよ」と補足説明を加えます。「どう答えていいか分からない」と、本人の口から出てきたのは、つい最近のことです。このことだけでも次男にとっては大きな進歩でした。おかげで、「この場合は○○と言おう」と具体的な言葉を教えていけるようになりました。

次男の言葉の使い方が悪く兄弟喧嘩に発展することもしばしばありますが、「この言い方はお兄ちゃんは嫌な言い方に感じる」「次男は○○と思っていても、三男は□□と思うかもしれない」と、相手の気持ちを考えられるように少しずつ伝えています。

私としては次男が今日学校であったことや、何か困ったことが起きた時に口に出して言えるようになってほしいと思いますが、それが出来る段階にはありません。ですが、主人を相手に不器用ながら今日の夕飯を教えようとしたりする姿が、やっと見えるようになりました。心なしか、次男が笑顔でいられる時間が増えたように思います。
高望みはせず、子どもペースに合わせて伝えるべきを伝えていきたいと思います。

後輩ママへのアドバイス

発達障害と診断された時は、もう私には出来ることがないと思いました。ですが、まだまだ私にも出来ることがあるのだと、療育が開始されてから実感することばかりです。
発達障害の子の全般に見られる特性「こだわりの強さ」のポイントも個々によって大きく異なり、パニック症状の起こし方も様々です。

その子に合った方法を知る方法を探りながら、1つずつ試していかなければなりませんし、何年も繰り返し行うことでやっと身に着けることが出来るコトもあります。
子どもの様子を見ながら、すぐに結果が出ることは期待せず、根気よく続けましょう。勿論、子どもが困惑したりする様下子が見られれば、合っていないこともありますので別の方法を探すことも必要です。

どの方法が適しているのか、1人で悩まずに専門の相談機関への受診をお勧めします。

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