イタリア出産事情
イタリアで初めての出産をしました。
妊娠時の検診をプライベートのクリニックを選ばなければ、イタリアでの検診・出産は基本的に無料です。各地域に設けられている医療機関か総合病院で、国指定の検診を受け、総合病院で出産となります。産科医との検診はトータルで4,5回、その他に尿検査・血液検査がありました(持病などで指定項目対象外の検査は実費)。出生前診断も年齢に応じた検査が指定項目に入っていました。
通常の自然分娩の場合は出産後48時間で退院、私は妊娠高血圧症候群で10日間入院しましたが、入院費用も無料でした。部屋は基本的に二人部屋で、妊婦が多ければ相部屋となります。
病院開催のプレママ教室に通いましたが、出産に伴う痛みがどれくらいつらいかという話だけで、沐浴指導、母乳のためのマッサージ、おむつ替えの仕方など、実務的なことは出産後に自ら聞きました。友達ができる、という以外にはあまり意味のないものだったと思います。
また出生届は市役所ではなく、病院内で、48時間以内にすることだったと思います。
海外での出産で日本と一番異なり、大変だったのは里帰り出産ができないということです。退院後は育児・家事一切を自分でしなければなりません。それとそれまでは魅力に見えた、いわゆる文化の違いを子育ての仕方に見出します。自分の考える子育て論は自分の母親がしてくれた子育て論に通じている場合が多いと思います。当時は実親がいてくれると、精神的・体力的にどれだけ助かるだろうかと毎日思っていました。
まずは言語の問題をクリアすることです。検診時は付き添いがいてくれても、出産時は一人かもしれませんから。
私は検診、プレママ教室、出産とすべてを一つの病院でしたため、産科医も助産師さんも全員知っていましたし、助産師さんも私のことを知っていてくれていましたので、わからないことも親身に丁寧に相談に乗ってくれて、とても助かりました。自分を助けてくれる人を作っておく、というのも出産前の大切なことだと思います。