一過性多呼吸でNICUに転院
息子は、帝王切開で生まれてすぐ保育器に入りました。36週0日での出産でした。体重は2600グラムありましたが、保育器の酸素投与をやめると、呻吟やチアノーゼが見られ、翌日になっても改善されなかったため、個人病院から総合病院のNICUに転院となりました。
息子は、一過性多呼吸という病気で、肺の中の羊水がうまく出てこなかった為に、多呼吸になっていたそうです。そこで人工呼吸器を5日間付けました。
私は術後で動けなかったため、代わりに主人と母が救急車で行きました。転院していく前に少しだけ抱っこさせてもらいましたが、チアノーゼが出てきた為すぐに行ってしまいました。他の病室の赤ちゃんの泣き声に泣きました。
術後2日で尿管を抜いてもらうと、先生から面会に行ってもいいと言われ、その日から産婦人科とNICU(同じ市内だったので車で10分)を往復しました。最初は立っているのもやっとでしたが、息子に会いたい一心で、毎日行きました。
NICUで管だらけの息子。人工呼吸器の強制補助と画面に出る度に、頑張って頑張ってと手を握ったり、体を触ることしか出来ない自分が不甲斐なくてたまらなかったです。まだ鼻からチューブで栄養を摂る段階でしたが、私にできることはおっぱいを届けることだと、その日から3時間おきに搾乳し、冷凍して届けました。
私の退院の前日に人工呼吸器がはずれ、産婦人科の先生もよかったねと言ってくれました。
その後保育器の中で3日過ごし、解凍したおっぱいを看護師さんが哺乳瓶で飲ませてくれて、ごくごく飲んでくれた姿を見た時は本当に嬉しかったです。
コットでの経過観察を経て、出生から12日目に無事に退院となりました。
出産したらすぐに赤ちゃんのお世話ができるのが当たり前と思っていたけれど、転院するなんて思ってもみませんでしたし、一過性多呼吸という病気も初めて知りました。無事に退院出来たことに本当に感謝です。今は定期的にフォローアップに通っていますが、後遺症もなくすくすく育っています。
NICUのある総合病院に息子だけ転院していった時は、辛くて滅入ってしまいそうになりました。だけど、一過性という言葉の通り日に日に症状が改善していく息子を見て、これからの育児に備えて束の間の休息をプレゼントしてくれたんだと前向きな捉えるようになりました。でも、辛い時は辛い、それでいいと思います。ちょっとの期間のことだったけれど、私は産院で調乳指導も沐浴指導も、他の赤ちゃんのお世話をしてるママを見るのが辛くて受けれませんでした。