完全流産の体験談

冷静ではいられない出来事

私が初めて妊娠したのは30歳。
妊娠検査薬で妊娠が分かり、友人から「妊娠検査薬で反応してもすぐ行くんじゃなくてもう少し経ってから行ったほうがいいよ」というアドバイスをもらいつつ流行る気持ちを抑えきれずその翌日に産婦人科へ。
先生に診てもらうと胎嚢を確認。妊娠していることが分かりました。この時でおそらく妊娠4週位でした。ちゃんと確認するには少し小さすぎたため2週間後再度診察することに。
そして2週間後、もう一度産婦人科へ。先生に確認してもらうと大きさ的には妊娠5週程度で「胎嚢は少し大きくなっているけれど少しのんびりさんなのかな?ちょっとまだ小さいね」言われました。しかし、この時点で先生には「胎嚢は確認できているのだけど、少し成長が遅いみたいでもう少し様子を見てみるけれどもしかしたら大きくなれない子かもしれないな」といわれました。でも私は、妊娠してるんだし大丈夫!と思っていました。次の診察はまた2週間後。
この時私は、特に何気なしにですがトイレに行く度になんとなくオリモノを確認していました。
最後に診察してもらってから二日程経った日。仕事中なんだかドロっとした感覚がありトイレに経つとオリモノが少し茶色っぽい色でした。今までそのようなことは無かったし、なんだろうとネットで検索し、着床出血の血が今になって出てきたのかな?なんて楽観的に思っていました。
だけどなんとなく気になって、その日はトイレに行く度にいつもより念入りにオリモノをチェックしていました。
そして夜になりお風呂で頭を洗っているとお昼よりも多いドロッと感。目を開けてみると生理2日目位の血の量が。その中には少し塊のようなものもありました。
その瞬間血の気が引き、手が震え冷静で入られず、とりあえずお風呂から上がり産婦人科へ電話しました。
「お風呂に入っていたら血が大量に出てきた。どうすればいいのか」と泣きながら聞くと、たぶん助産師の方だと思うのですが「大丈夫?落ち着いて、出血はどのくらいの量?」と聞かれ「生理2日目の少し多い量」と答えました。
このときはもう心臓バクバクです。助産師さんから「腹痛はある?今も血はたくさん流れてる?」と聞かれ、そう言えば朝からいつもよりお腹が痛いような気はしてたけど、もともと便秘気味もありそのせいだと思っていた事、出血は落ち着いてきていると答えました。
すると「落ち着いているのであれば、もしまた大量の血が流れるようならすぐ電話するか来院して、そうでなければお風呂とトイレ食事以外は安静にして次の診察日にまた来てください」と言われその日は終わりました。
安静にということだったので仕事の休みを戴きました。生理3・4日目のような血が続き、体温を測るとなんとなく落ち着いてきていました。心の中で「もしかして」という恐怖と、「きっと大丈夫」という気持ちが混在して、どうしようもない落ち着かない日が続きました。
そして、診察日、いつものように尿検査、体重測定、血圧測定をし診察へ。診察が終わるといつもとは違う離れた部屋へ案内されました。そこで言われたのが、
「妊娠反応が陰性になっている。内診をしたがきれいな状態になっている。塊のようなものが出たと言っていたがもしかすると一緒に流れてしまった、残念ですがおそらく完全流産でしょう。この場合は母体に何かあった訳ではなくてもともとそういう運命の子だったので気に病むことはない。誰にでも起こりうることで誰のせいでもないよ?」と言われました。
その他にも「これからまた出血が続くようであれば来院すること、次の生理が開始したら今まで通りの夫婦生活をしていいこと」と言われたと思います。なんとなく覚悟はしていたので冷静に受け止めてはいましたが診察室から出て涙が止まりませんでした。折角私たちのところに来てくれたのに守れなくて申し訳ない気持ちにもなりました。
それから一週間くらいは生理の終わりのような茶褐色の出血が続いていました。生理再開はその1ヶ月後通常通りいつもの生理が来ました。

誰にでも起こりうる事で、誰のせいでもない。
その言葉が私にとって唯一の救いだったかもしれません。

後輩ママへのアドバイス

もしかして、と不安になったときは「こんなことで」と思うかもしれないし「いつもの感じだし」と思うかもしれません。でも妊娠すると「こんなこと」も「いつもの感じ」も無いと思います。どんなに迷惑がられたとしても、自分とこれから産まれてくる赤ちゃんのことです。不安なことがあったらすぐかかりつけの病院に電話して安心できることも大事だと思います。

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