言語療法の体験談

言語療法

娘は、3歳半から5歳2ヶ月までの間、病院で言語療法を受けていました。
特定不能の広汎性発達障害と診断され、身体、知的に遅れはないものの、言葉に遅れがあり、コミュニケーションを取るのが苦手です。

療育を受けさせようと、療育センターへ相談をしたのですが、娘の場合は療育は受けず、通っている保育園の集団生活の中で言語や社会性を学ばせたほうがいいので、通わせなくてもいいのでは?と言われ、療育を諦めたのですが、言葉が遅れている、オウム返しがある、とても早口で言葉が不明瞭な所が気になっていたので、かかりつけの発達専門病院へ相談した所、病院で言語療法を受ける事になりました。

言語療法では、言語聴覚士と週一回、1対1でトレーニングを行います。
初めにしたのは、娘の言葉の理解力と発音の確認でした。
簡単なカードを一枚ずつ見せて、これは何?と先生が質問します。それを娘が答えるというやり方です。この時に先生はどれぐらいの単語がわかるのか、どの「音」が苦手、聞き取りづらいのかをチェックします。
そのあとに、「あ」「い」「う」「え」「お」と先生の真似をして、大きな口を開けて五十音を声に出して言います。
次に、舌と口を使ったトレーニング。口を大きくあけたり、小さくすぼめたり、いーっと歯を食いしばって口を横に広げたり、舌をベーと前に出したり、舌を出して鼻先につけるように上に向けたり、ペコちゃんのように舌をぽっぺにくっつけるように出してそれを右・左と交互に動かしたり、ベロを上の歯の裏につける事をしたり、下の歯の内側へ舌を丸めるようにくっつけたりと、こんな事を10分ぐらい続けます。
そのあとは、日常会話の練習・パズルや積み木・絵本の読み聞かせ・お絵描き・点結び・ゲームなどをして60分間のトレーニングが終了します。

最初は先生の言っている言葉の意味が分からずにオウム返しになってしまったり、焦って早口になってしまったり、発音がうまくできず「難しい」「できない」と集中力が切れて、トレーニングを中断してしまったりとうまくいかないこともありましたが、先生が工夫をして、いろいろな方法を使ってトレーニングさせてくれたので、楽しく言語療法を行うことができました。

言語療法の成果は、人それぞれだと思いますが、娘の場合はすぐに発語に繋がらなかったものの、発音の不明瞭は舌と口の体操を続けることで、とても効果が表れてきました。
また、家とは違いトレーニングに使う玩具(おもちゃ・カード・積み木・パズル・絵本など)がたくさんあり、市販のものから、先生手作りのおもちゃまで揃っているので、娘も飽きずに今日はこれをやりたい。あれをやりたい。と、様々な玩具をつかって、楽しく言語療法をする事ができたので、無理なく続けることが出来たと思います。

言語療法は、娘がオウム返しがなくなり、発音も聞き取りやすくなって、発語が増えて会話のキャッチボールが出来るようになったので通院を終了しましたが、とてもいい勉強になって通ってよかったなと思いました。

後輩ママへのアドバイス

言語療法のいいところは、舌と口を開けるトレーニングと正しい音を発し仕方を聴覚士が的確にわかりやすく教えてくれる所です。
娘は舌を動かすのが苦手で初めはとても苦労し、なかなか思うようにきちんとした発音で言葉を話すことができなかったのですが、家でも言語療法で教えてもらったことを続け、ゆっくりではありますが確実に成果が出てきました。
また、個別指導だったので、娘がトレーニングに飽きると先生が気持ちを切り替えるために少しゲームをしようか?ちょっとお散歩してこようか?少しおしゃべりしよっか?といって娘がトレーニングを嫌いにならないようにしてくれたので、娘もよろこんで言語療法を受けていました。
言語療法は聴覚士との相性もあると思いますので、娘はとてもいい先生に教えていただいていたと思います。
親も子供と一緒にトレーニングを受ける事が出来るので、家でも言語療法でやったことを真似して復習でき、日常生活に取り入れる事が出来たので、無理なくトレーニング出来たと思います。
言語療法をすれば確実に成果がでるとは言えませんが、我が家のように療育は受けられないけど、何か発語に繋がる事をさせたいと考えていましたら、言語療法を試してみるのもひとつの方法かなと思いますが、病院での言語療法には医療費がかかりますので、ご家族とよく相談の上で検討した方がいいと思います。

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