得るのが難しかった妊娠悪阻への周囲の理解
1人目の時も、吐き悪阻があり、安定期になれば落ち着くのかと思っていたら、なんと出産まで続いていました。何とかごはんは食べられるものの、ふと込み上げて吐いてしまう事を繰り返し、精神的につらかったのでクリニックに相談したところ、「それくらい大丈夫、気分です、甘えです」など言われて大変落ち込みました。
そんな事があったので、2人目の時も身構えていたのですが、やはり吐き悪阻が出ました。しかし、前回と比べ物にならない程酷く、何か入れては吐く、何も入れなくても吐く、と壮絶で、水分だけでも摂らなくては…と思うのですが、水分でも吐いてしまうという最悪のパターンに陥り、脱水症状が進行、産院の先生に入院を勧められるまで事態が悪化しました。上の子も居たので入院できず、幼稚園に送っていった後通院し、外来で点滴を毎日受けました。
幼稚園のお迎えをお願いした母親には、「私はつわりなんかなかった。わざと気持ち悪がっているようにしか見えないし迷惑。つわりのフリして楽してるんじゃないか」と言われて悲しくなってしまい、医師に相談しました。
前回と産院を変えたためか、今度は優しく、「悪阻は気分ではどうにもならない。気持ち次第で落ち着く悪阻は、その程度の軽さの悪阻だった、というだけの事。体質のように悪阻の出方も様々ある。周りの人が何か言ってきたら連れてきてください、一緒に説明してあげます。お腹の赤ちゃんも危険になってしまうので無理せず、必要なら点滴して乗り切りましょう」、と言って頂いて凄く救われました。
医師がそう言ってくれたおかげで、自分の周囲にも理解を得やすかったです。3週間ほどの点滴通院で済みましたが、軽くなったものの、吐き悪阻は6か月まで、よだれ悪阻が8か月まで続き、出産よりも長くてつらい悪阻生活でした。
医師が私に説明してくれた通り、悪阻は気分ではどうにもならないし、なりたくてなっているものでは全くありません。しかし、つわりがない人や軽い人も実際にいるため、私のように身近でも周囲の人の理解を得られず、悲しい思いをしている方も多いのではないでしょうか。
その時は、ちゃんと状況を医師に説明し、一緒に受診して直接言ってもらうか、どうしても無理なら一言先生から書いてもらう、看護師さんから書面で説明してもらうという手もあります。周りの助けを借りて、無理をせず、お腹の赤ちゃんの命を危険に晒さないためにも、なるべく楽にゆっくり休めるように環境を整えてください。