夜驚症の体験談

泣き叫ぶことも出来ない次男

小学校を入学してから間もなく、次男の担任の先生からの電話に日々悩まされていた頃の事です。私が次男の発達障害を疑い始めた頃で、悩みのために眠れなくなり、深夜まで起きていることが多くありました。時計の針を見て、これ以上起きてると体が辛いかなと思い、寝室に向かうと、ゆっくり寝ていたはずの次男が布団の上に座りこんでいました。声をかけても反応はせず、軽く頭を撫でるとパタンと倒れるようにまた眠っていきます。翌朝聞いてみても、本人は覚えていないと言うばかりです。
週に数回、特に翌日に学校が始まる日曜日の夜は数時間ごとにそんな次男の姿がありました。

私が不眠症になりかけていた状態でしたが、さすがに次男のことが心配で、就寝時から朝まで、次男の横に転がっていることにしました。
普段は寝ている間ほとんど動くことのない子でしたが、2~3時間経った頃に、ビクッと体を震わせた後、座り込んだまま目を見開いているのです。声も出さずにハラハラと涙を流してる時もあれば、ボーっとしたまま唇を震わす姿もありました。

就寝時から添い寝して私が動かずにおけば、比較的起き上がる様子は少なくなったように見え、起き上がって震える時は「大丈夫だよ」と声をかけて頭を撫でるとまた眠っていきました。頻繫に繰り返す時は眠った時に膝枕をし、私は壁を背もたれにして座ったまま一晩を過ごすことも少なくはなかったです。

学校で何かあったのではとも思いましたが、担任の先生から聞く限り、「配られたプリントをやらない」「宿題を出さない」「急に泣いて喋らなくなる」などの事柄ばかりで、誰かに何かをされたというコトはなく、当時は次男が困っていることも私は分かっていなかったため、困惑するばかりでした。

一学期を終えて夏休みに、市の発達支援センターに訪れて初めて、それが「夜驚症」の症状ではないかと言われました。後に発達検査を受けた病院でも、この時の症状は「夜驚症」に間違いないでしょうとのことでした。

次男の発達障害のパニック状態は、完全に固まり小刻みに体を震わす状態で、多動の性質は全くありません。声に出して私を呼ぶことも、泣き叫ぶこともできずにいた次男が、本当に不憫に思えました。
発達障害を疑い、暗中模索の状況の中で日常生活で出来ることを少しずつ改善をしていくうちに、夜起き上がることは完全になくなりましたが、当時そのことに気づいていたら、パニックのピーク状態であった次男の心をもっと軽くしてあげることが出来たかもしれません。

寝る前に「今日一日よく頑張ったね」と言ってあげて下さいと、心理士さんからのアドバイスを受け、やってみたところ、夜中のパニックは驚くほど激減し、二年生になった頃には朝までぐっすり眠るようになりました。

後輩ママへのアドバイス

発達障害の子は自己肯定感が低く、また変化を極度に嫌います。小学校入学という大きなストレスの中、毎日学校に行くことも必死だったと思います。
次男自身が自覚していないところでも、きっと大変だったのでしょう。

夜寝る前に母親に褒められることで「お母さんは分かってくれている」という安心感を与えることに、我が家の場合は成功しました。
お子さんのタイプによって効果あるかどうかはやってみなければ分かりませんが、少なくとも私自身が「頑張ったね」と声をかけることで優しい気持ちで眠ることができました。

我が子の頑張りに、今でも毎日「ありがとう」と思ってます。何もなかった日でも、「風邪ひかずに元気でいてくれてありがとう」と、是非声をかけてあげて下さい。

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