夜驚症の体験談

申し訳ない…でも限界!

第2子を妊娠中のことです。
私は妊娠8ヶ月を過ぎ、大きな大きなお腹を抱え、普通に歩くこともままならないほどになっていました。
長男は当時4歳になったばかり。
かなりの甘えん坊で、私にべったりな子でした。
夜眠るときももちろん一緒。2人で、手をつないだり、軽くハグをしたりしながら寝ていました。

でもこの頃から日中甘えて抱っこをせがまれても断ってしまうことが多くなっていました。
普通に立っているだけでも息切れ・めまいがひどかったので、どうしても無理だったのですが、4歳の子に妊婦の母の気持ちをわかってもらうのはやはり難しいですよね。
加えて周りから「もうすぐ赤ちゃん産まれるねー、お兄ちゃんになるの楽しみでしょう」と言われてもむっつりと黙ってしまうことに、母である私は気づいていたのに何もしてあげられていませんでした。
きっと息子は単に出産が近づいて緊張している、というだけでなく「どうして抱っこしてくれなくなったんだろう…赤ちゃん楽しみだったけど…赤ちゃんのせいで僕がのけ者にされつつある…」と感じたんでしょう、夜中に異変が起き始めました。

いつもどおり「大好きだよ、今日もよく頑張ったね」等と言いながら手をつないで寝るのですが、決まって入眠して2-3時間すると泣いて起きるのです。
しかも普通の泣き方でなく、暴れ泣き、まるで何か怖いものを目の前にして必死で抵抗しているような様子です。
私が慌てて宥めに行くのですが、全く聞く耳持たずです。すごい力でもがくので最後は夫が羽交い絞めにしていました。
初めは月に1度くらいだったのが産後ますますひどくなり、1週間毎日、ということもありました。
赤ちゃん返り以上の感情の爆発も起き始めていました。
夜起きるときは、びっしょり汗をかいて10分くらい泣き叫んだ後、目を開けて(でも意識はない。そのため翌朝覚えていない)私や夫と会話をし、また眠るというのが大体のパターンでしたが、ひどいときには初めから目は開いていて、あらぬ方向を指差しながら不明瞭な発音で何事かを早口でまくし立てるという、見ていると少し怖くなってしまうようなときもありました。
また、泣かずに突然むくっと起き上がり、すたすたと洗面所や別室に歩いて行っておしっこをしようとしていたときもありました。

赤ちゃんも一緒に寝ていたので、暴れられると危ないですし、もちろん音や声で赤ちゃんも起きてしまうので、私もへとへとでした。
子どもの睡眠に関する本を読んで、こういう場合子どもを起こさずそっと見守るのが良いとあったのですが、いけないとわかっていてもついイライラして無理やり目を覚まさせようと揺すったり電気を点けてみたりしたこともありました。
でも頻度や程度は変わることはなく、小児科で相談してみることにしました。
症状を話すと、「うん、夜驚症だろうね」と一言。
事前に自分で調べてそうだろうなとは思っていたものの、信頼のできるお医者さんに言われると、すっと楽になった気がしました。
もっとスキンシップを取るよう言われるかと思いましたが、私の心情を察してか、お医者さんからも看護師さんからもそのようなことは一切言われませんでした。
「この年代の子には(こういう症状が)出ることもあるよ、成長と共に治まってくるから」「もし見ていて《お母さんが》辛いようなら漢方で割と効くものもあるから(CMソングで有名な市販薬と同様の成分)出すこともできるけど」と言ってくださり、親としては可哀想だけれど、治療が必要な「異常」ではないんだ、とわかってホッとしました。

その後は1年半ほどかけてだんだん頻度が減り、今では体調の悪いとき、弟へのやきもちとは関係なくストレスや疲れが溜まっているとき(運動会の練習が続いたとき等)にときどき症状が出ることがありますが、私も夫も、2歳になった弟も、だいぶ慣れ、落ち着いて対処できるようになってきました。
次男は兄が泣き始めるとむくっと起き上がり、「大丈夫?」と言いながら頭をずっと撫でてあげています。
寝ているところを起こされていまだにときどきイラっとしてしまう私たち夫婦より落ち着いています;

来年は小学校入学で、またストレスのかかる状況になりますが、脳も心も成長して強くなり、症状がひどくならないことを祈るばかりです。

後輩ママへのアドバイス

初めは親もびっくりして、泣き叫ぶ子どもを揺り起こしたくなるかもしれません(我が家がそうでした)。でも、理想は子どもの安全を確保して(壁にぶつかったりベッドから落ちたりしないように)、見守りながら放っておいてあげることなのだと思います。本人は目が開いていても寝ている状態なのですから。
強い口調で起こしたりするとさらに錯乱し、長引きます。
暴れるのが落ち着いたら淡々と汗を拭いたり水を飲ませたり、トイレに行かせたりしてベッドに促せば、何事もなかったようにすんなり眠ってくれますよ。
何がきっかけで始まるかはその子その子で違うと思いますが、終わるのはきっとみんな同じで、成長と共に徐々に、だと思います。
親は心配になってしまいますが、そのことを本人に翌朝問いただしたりはせず!自分の子を信じ、愛情をたっぷり注いで成長を見守ってあげてください。

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