自閉症スペクトラムの息子の療育
私の息子は4歳の時に「自閉症スペクトラム、軽度知的遅滞」と診断されました。元々言葉の遅れがあり、保健センターも勧めもあり、保育園年少から療育と、ことばの教室を並行して通っていました。運動面の発達は著しく、定型発達の子供と大差はありませんでした。息子の発達において、一番遅れが目立つ部分は「言葉」でした。二歳を過ぎても、簡単な単語の発語しか無く、三歳でも簡単な2語分程度しか話せませんでした。ことばの教室では遊びの中から色々な言葉を引き出していくというやり方、療育は、主に体を動かしながら人間としての自然な感覚を取り戻していくという「感覚統合療法」を取り入れていきました。専門の先生方は、その場面の状態を言葉に変えて実況しながら子供と接していきます。私も発達障害当事者なので、人と接する事が苦手です。その為、私にとっても大変勉強になりました。ことばの教室は少しでも頑張ると「花丸」が貰え、常に褒められるので息子にとっては、とても行くのが楽しい場所になったようです。感覚統合療法は、情緒の安定や落ち着きを取り戻すアプローチなどを行いました。小1になった今も療育は続けています。まだまだ落ち着きがありませんが、以前より集団の中に入っていくことも出来るようになりました。今では自分の気持ちをカタコトながらに話したり、自分の簡単なきもちや経験を伝えれるようになってきました。療育は劇的な効果を期待するものではなく、スモールステップでも、子供の成長を見守っていく助けとなるものなのかもしれません。
自治体によっては療育場所に力を入れていないところも多いと聞きます。保健センター、地域包括支援センター、発達障害者支援センターなどで、そういった場所が近隣に無いか
ちゃんと話を聞いてくれる人に当たれば本当にラッキーです。そして的確に必要なことを話してくれる人が本当にいい専門家だと思います。