生まれてきたいタイミング

妊娠期間はとても順調だった為、けっこう無理をしていました。1歳代の甘えたい盛りの息子はずっと抱っこを求めてくるし、住んでいる社宅はエレベーター無しの5階。12キロの息子を抱っこして階段を登り降りしていました。
そのせいかわかりませんが、妊娠35週3日の夜、15分置きぐらいの下腹部の痛みを感じました。これって陣痛なのかな？病院に行った方がいいのかな？
出産経験があるにも関わらず、私は陣痛の始まりがよくわかりませんでした。上の子の妊娠の時は、41週になっても陣痛がこなかった為、促進剤を使用したからです。前駆陣痛なんだろうか、と悶々としながら一晩痛みに耐えました。
35週4日になった次の朝、痛みは10分置きに強くなっていき、産院に電話しました。「37週以前に腹痛を感じたら、すぐ来ないとダメです！」と電話で対応してくれた看護師さんに言われ、一晩我慢していたことを後悔しました。急いで病院へ向かう仕度していたら、出血もしました。
赤ちゃんに何かあったらどうしようとハラハラしましたが、赤ちゃんは無事でした。ただ切迫早産の診断がくだり、即入院になりました。腹痛は本陣痛だったのです。
張り止めの点滴を打って安静にしていたら、腹痛は収まりました。まだ35週なのでせめて36週になるまで赤ちゃんにお腹の中にいてもらいましょう、と先生に言われました。
35週6日、今日を乗り越えれば36週になる…。張り止めが効いているせいかお腹の痛みも張りもほとんどありません。今日の出産はないだろうな、と私は安心していました。
ところが夕方、膣から赤いドロッとした血が出ました。あわてて助産師さんを呼び、内診してもらうと、なんと子宮口が6センチ開いてました。即分娩台に移動しました。お腹の我が子は張り止めを使用していたにも関わらず、ゆっくりと子宮口をこじ開けていたのです。生まれて来たいという赤ちゃんの強い意志を感じました。
助産師さん達にも、よっぽど外の世界に出てきたいのねー、今が赤ちゃんのタイミングなのねと言われました。
分娩台にあがり、張り止めの点滴を止めた途端、猛烈な陣痛が来ました。１時間ぐらい、陣痛をいきむのを我慢した後、助産師さんに言われたタイミングで数回いきむと、パンっと音がして破水しました。そこから一気に赤ちゃんが下がってきてくれて、破水してから10分で出産になりました。
生まれた息子は35週5日で早産児になってしまいましたが、その後順調にすくすく成長しています。