出ないのに母乳にこだわった1年11ヶ月
出産前は混合が良いと思っていました。夫も参加出来るし単純に楽だからです。
しかしいざ出産してみて初めて母乳をあげた瞬間から、何故か母乳をあげたい、完全母乳でやりたいと思ったのです。
初めての出産で神経質になっていたのもあり、病院で出されたご飯も元々好き嫌いが多かった私ですが全て食べ、デザートやお祝い膳など味の濃い物は一切口にしなくなりました。
ところが私はほとんど、と言うよりほぼ母乳が出なかったのです。
最初はこんなものだ、と助産師さん達が言うのでこれから出るんだ、すぐ出るようになるんだ、と思っていましたがいくら計ってみても両方合わせてせいぜい10ml…
そして夜通し泣き続ける我が子。私が通っていた病院ではミルクをあげたいと言うと嫌な顔をされました。『お母さん、最初はみんな痛いし大変だけど赤ちゃんには母乳がいいんだから頑張って!』と、くれたとしても10、20mlでした。相部屋の他の赤ちゃんはみんなスヤスヤ寝ていて、起こしてしまうんではないかとすごく肩身の狭い思いで朝を迎えました。
産んだその日から寝れずにいて疲れが溜まり、その上乳首が切れて出血し、冷や汗をかきながら全身に力が入って泣きながら、それでも授乳を続け頑張っていましたが、当然お腹が空いて泣いているので体重は出産した時よりも減ってしまいました。
無事なんとか退院した後も、馬油を塗ったり1日3リットル白湯を飲んだり母乳が出るというお茶、食材、何でも試しましたが効果は得られず。
産後1ヶ月の頃、藁にもすがる思いで個人でやっている母乳マッサージ教室に通いました。
そこには母乳を終えるまでの1年11ヶ月通い続ける事になりました。
楽だから混合にしようと考えていた私が完全母乳にここまでこだわったのは、ハッキリと理由はありません。本能がそうしなくては、と言ってるような感じでした。ひとつ言葉にするとしたら、授乳している時の我が子がたまらなく愛おしく感じたからだと思います。
私は、ほぼ出ない状態から週に2、3度マッサージに通い離乳食が始まると同時に完全母乳になりました。
年配の方や親戚、母乳に困っていないママ友に心ない言葉をかけられた事は少なくありません。
ですが、諦めず続けて本当に良かったと今は思います。
最初全然出なくても、吸わせていれば出るんです。
冷や汗が出るような痛みも1ヶ月たてば何も感じなくなりました。
頑張って頑張って続けて、断乳の時は私の方が卒業出来ませんでした。
でも子供は私の努力をわかってくれているかのように、スッと卒業していきました。
寂しい気持ちもかなりありましたが、肩の荷が下りた所もありました。
ほんの1、2年だけの授乳期間を大事にしてほしいです。終わってしまえばあっという間で、寂しい気持ちになります。おっぱいをくわえて幸せそうに吸う我が子はとても可愛いです。ストレスが1番母乳の敵なので、無理なく自分のペースでやっていけば良いと思います。