幼児向けDVDの弊害
長女が3歳11ケ月の頃です。1人目の子育てということで、ネットや育児本などを参考に理想的な育児を追い求めていた頃だったと思います。
幼児向けDVDを観るのが好きで、よく見せていたのですが、その中のキャラクターのセリフを覚えてよくつぶやくことがありました。
長女は外では大人しく、緊張しやすい慎重な性格でした。
母親の私とはコミュニケーションは取れていましたが、同じ歳の子供に比べると、口数は少ないかな?
言葉が流暢には出てくる方ではなかったので、どちらかというと言葉が遅いかな?マイペースなのかな?くらいに思ってはいました。
「おはようござます」などの挨拶や1から10までの数字、物の名前や色は言えていたし、「うん」や「いや」などの簡単な意思疎通はできていました。
日常会話で緊張したり、うまく言葉にできないことがあった時に、DVDのキャラクターのセリフが長女の口から出てきたことがあったので「?」と思うことがあったのですが、それほど気にはしていませんでした。
3歳児検診の時に、同じ歳の子に比べると流暢に言葉が出てくる方ではないことを小児科の先生に相談すると「形容詞を入れた言葉で話しかけるようにするといいよ」とアドバイスをもらいました。
幼稚園に年少で入園し、幼稚園生活に慣れていく中で母親としての私の不安に、「おともだちとうまくコミュニケーションをとれるかな」「おはなしできるおともだちができたらいいな」というものがありました。
そして、幼稚園の行事で園に行くことがあったある日、私にとって衝撃的な場面を見てしまいました。
長女が、おともだちに何か話しかけられていたので、微笑ましくその様子を見ていると、緊張して返す言葉を考えている様子の長女が放った言葉が、話とまったく噛み合わない、DVDのキャラクターのセリフだったのです。
私が見ることのない、普段の園生活でこんな意味の噛み合わないセリフをいつも言っているのではないか、おともだちは長女を不思議ちゃんと思っているのではないか、不安に襲われました。
それから徐々に長女も園生活に慣れていき、大人しい性格ながらも、おともだちとコミュニケーションを取る中で言葉をどんどん習得しているようでした。
担任の先生に言葉の面での不安や、発達でひっかかっていないか相談したこともありましたが、担任の先生は長女のことを「大丈夫ですよ、まったく問題ないですよ」と園生活での長女の様子を会うたびに詳しく教えてくださいました。
そんな長女も今では年長に進級し、年相応の小生意気な口をきく女の子です。
1人目の子供ということで、今となっては理想育児に縛られて、慎重に育てすぎたかなと思うことがしばしばですが、言葉が遅かったということについては、あまり幼児向けの教育DVDに頼りすぎたのかなと反省する点もあります。
1人目の育児は手探り状態で、ネットの情報や交流するママ友の情報に左右されやすいと思います。
情報に縛られず、頑張りすぎず、ほどほどに疲れない育児がちょうど良いかと、3人目の育児をしている今、そう思います。