発達障害グレーゾーンの体験談

発達障害からグレーゾーンへ・・・

幼稚園に通う現在5歳の娘。
運動面・行動面・知的に問題がなく身辺自立もしているのに、言葉の発達がゆっくりで、発達障害グレーゾーンと言われています。

言葉の遅れに気が付いたのは、1歳半の時に保育園の担任から、「発語が少ない」と指摘を受けた事でした。
少し気になってはいたものの、個人差もあるし、そのうち話すだろうと軽い気持ちで様子を見ていました。

2歳になると、少しづつ単語が出るようになりましたが、話せる単語が9~10個ほど。
市の発達相談所に相談をした所、「2歳半までは様子を見ましょう。」と言われ、言葉の遅れを心配しながらも、様子を見ることにしました。
その頃から夜中に何度も泣いて暴れてを繰り返す夜驚症の症状が出始め、癇癪が酷くなり、話している時に視線をそらし、目を見て話を聞いてくれないという事が何度もあり、娘に違和感を感じました。

2歳半の時に市の発達相談所で新版K式発達検査を受けました。
結果は全体的に1歳2か月遅れ。
<姿勢・運動><認知・適応>に発達の遅れはあまりみられないものの
<言語・社会>の発達指数が低く、凹凸がありました。
結果を受け、専門機関できちんとした診断名をもらい、療育を始めようと思ったのですが、夫や義両親が結果を受け入れることができず、話し合った結果、3歳を過ぎるまではそのまま様子見をしようと言う事になりました。

その後、3歳半で発達専門の病院で再度、新版K式発達検査を受けました。
その頃には、2語文を話せる様になっていましたが、言葉のレパートリーが少なく、オウム返しもあり、周りの同年代の子と比べると、言葉の遅れが目に見えてわかりました。
発達検査の結果は全体的に8か月遅れ。
この時も<言語・社会>の部分が遅れていると言われ、「全ての発達障害基準には当てはまらないが、特定不能の広汎性発達障害でしょう。」と言われ、診断名が付きました。
診断名がついたものの<認知・適応>の発達指数は高く、言葉の理解もしているので、育て方次第では言語も社会性も伸びる可能性が十分にあるので、今後の成長次第で診断も変わる可能性があると言われました。

結果を受けて、療育センターで入所の面談をしたのですが、娘の発達検査の結果を伝えると娘の場合は、集団生活の中で言語や社会性を学ばせた方がよく、無理に通わなくてもいいのでは。と言われ、療育に通うことはできませんでしたが、娘に診断名がついた以上、何もせずにこのまま成長させるのは嫌だと思い、担当医師へ相談した所、病院で言語療法(ST)をする事になり、保育園で集団生活をしながら、週一回病院へ通うことになりました。
娘にとって言語療法(ST)はとても効果がありました。週一回の病院と家で出来る単語のお勉強や口の体操を毎日続けたおかげで、少しづつ滑舌がよくなり、発語がどんどん増えて2語から3語文を話せるようになりました。
その頃になると、自分の気持ちを話せる様になったので、癇癪が減り、オウム返しもなくなりました。

4歳の時、幼稚園へ通う事になり、園へ事前に娘の発達の事を伝えました。
担任の先生はとても注意深く観察・関わってくれて、送迎時には随時、娘の様子を教えてくれました。
最初の頃は、会話に自信がないのか、お友達と関わることができず一人遊びをしていましたが、先生が間に入りきっかけを作ると、とても楽しそうに遊ぶようになり、友達と一緒に遊びたい・関わりたいという気持ちが芽生え、とても楽しく園生活を過ごせるようになり、表情がとても明るくなりました。
娘に変化が出始めた頃、体操教室・水泳・ピアノと3つの習い事へ通わせることにしました。
ネットで発達障害の子には体を動かすこと・五感を刺激することが脳にいい刺激を与えると読んだのがきっかけでした。
これも娘にとってはとてもいい効果がありました。新しい場所・人・環境でいろんなことを体験することにより、苦手だった対人関係やコミュニケーションが少しづつよくなっていき、幼稚園では大好きなお友達ができて、お友達同士で簡単な会話が出来る様になり、自分から挨拶や人と目を見て会話をする様になっていきました。

4歳10か月の時、セカンドオピニオンをするべく別の病院で新版K式発達検査を受けました。
その時、担当した医師から「言葉の発達が同年代の子に比べて遅れてはいるものの、発達障害特有の対人・社会性の障害、コミュニケーションの障害が薄れており、日常生活に支障がなく、身辺自立が出来ていて、知的も遅れがないので、障害の有無を明確に線引きする事ができない。凹凸がある部分は個性とし、今後の成長段階で、本人に支障が出て、支援が必要となった時に診断名を出しましょう。」と言われ、特定不能の広汎性発達障害と診断名がついていたのに、成長と共に発達障害グレーゾーンと変わりました。

現在は、病院での言語療法(ST)も終了し、幼稚園と習い事のみで特別なことはしていません。
変わった事と言えば、本人の希望で習い事をひとつ増やし、そろばんを習い始めたぐらいです。
勉強がとても大好きで、文字や数字の問題集を解いたり、ピアノの練習をしたり、そろばんの問題集を解いたり。
いろんなことに興味を持ち、自分から取り組んでいるものの、言葉の発達は相変わらずゆっくりで、なかなか実年齢には追いついていかないのですが、本人のペースでゆっくりと成果が出てきているので、来年は一年生になるので、それまでにどれぐらい言葉が成長するのか、また、小学校に上がってから学校生活・学習についていけるかどうかと言う不安と、今後の成長過程で直面する可能性がある「二次障害」は、とても気になるところですが、今は娘の伸びる力を信じてゆっくりでもいいので、成長していってほしいと思います。

後輩ママへのアドバイス

初めての子育ては、何もかもわからず、これでいいのかな?こんな感じなのかな?
という疑問がたくさんあると思います。
発達障害にはいくつか特有の要素があり、わかりやすのは、視線の合いづらさ、発語が遅い、癇癪が多い、多動などで、早ければ乳児期で気が付いたり、ある程度成長してからでないと目に見えて判断しづらいというものもあるのですが、もし、ちょっとうちの子変わっているな。違和感があるな。と思ったら、まずは発達相談所や専門機関へ相談したりして、行動に移して発達検査を受けてほしいと思います。
しかし、発達検査の結果は、娘のように成長するにつれて、変わってしまう事もあります。
私は、一年ごとに発達検査を受けました。
子供によって成長するスピードは違います。
発達検査を受けてよかったことは、娘のどこが順調に成長していて、どこが遅れているのか。
どうしたら遅れているところを伸ばすことができるのかを知ることができました。
また、結果を知ることによって、自分でも発達障害についていろいろ調べ、どうしたら娘の成長に繋げる事ができるのかと考え、娘に体験させることもできました。
娘にとっては、言語療法や習い事がいい結果となって言葉の成長へ繋がりましたが、その子によって合う・合わないはあるので、ママがその子にあった療育や、習い事を見つけるのが一番いい方法なのではないかと思いました。
また、娘のように発達障害の特徴は持っているが、全ての発達障害基準には当てはまらない場合は、医師によっては「発達障害」なのか「発達障害グレーゾーン」なのか、判断が違ってしまう場合があると思います。
もし、医師の診断で疑問や診断結果に納得がいかない場合はセカンドオピニオンを受けるのもいいかと思います。

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