発達障害の診断の体験談

娘の広汎性発達障害を受け入れるまで

娘は3歳児検診の時、自分の名前が言えませんでした。

親としては「個人差があるから」と考えており、実際私も幼稚園の時に「さ行」が言えなかったので、大して気にしていませんでした。

ところが、3歳児検診の後の面談で「ブロックの積み方や会話のやり取りからみても、極めてグレーです(発達障害かどうか)」と言われました。

確かに娘は言葉は遅れていましたが、親とのコミュニケーションはとれていましたし、保育園でも家でも笑顔の多い子だったので、あまりに予想外の話に大きなショックを受けました。

その後、主人の転勤が決まり、娘が5歳の時に引っ越す事になりました。新しい幼稚園にもニコニコ通い始めたので安心していたのですが、しばらく経つと家でも幼稚園でもパニックを起こすようになってしまいました。

パニックのきっかけは、「忘れ物をした」「順番を間違えた」「お友達と同じようにできなかった」等で、自分の予想外の事が起こると対処できずにパニックを起こし、泣いて叫びながら走り回ったり、暗い部屋や毛布の中に閉じこもるようになったのです。

頻度も多かったので、市のケースワーカーさんに相談しました。その後、療育センターに通うようになり、知能検査や面談を受けて「広汎性発達障害」という診断がつきました。

言葉の遅れがあり「さ行」「た行」が言えなかったのですが、療育センターで言語聴覚師さんに訓練を受けて、すべての日本語が発音できるようにありました。

パニックの方は療育センターで小集団のソーシャルスキルトレーニングを受けたり、児童精神科の先生に漢方を処方していただく事で、段々と症状が落ち着いてきました。

小学生になった今も月1回児童精神科を受診していますが、娘も自分の症状を理解できるようになって、パニックになりそうな時は自分で対処できるようになりました。

最初は「娘にかぎって発達障害なんてありえない」と怒りを感じていましたが、色々な方のお世話になり、私もやっと娘の症状を受け入れられるようになりました。発達障害は治るものではありませんが、親も子も困った事が起きた時の対処方法がわかると安心できます。安心できると心に少し余裕ができ、段々と発達障害も娘の個性だと思えるようになりました。

後輩ママへのアドバイス

最初は「そんななずない」と思う方が多いと思います。しかし、私の経験から言うと「もっと早く専門家に相談すればよかった」です。児童精神科の先生に言われた言葉に「5歳の子がこんなに泣いて怖がってるんですから、よっぽど怖く感じているんでしょう」です。1番困っているのは娘でした。親の勝手は「違うはず」という思いから、専門家への相談を先延ばしにしているうちに、娘をどんどん辛い症状に追い込んでいたのです。

療育センターでは無料で言語聴覚師さんや心理士さんの訓練や面談を受けれますし、小集団活動では同じような症状の子たちとの訓練だったので、娘もとても楽しそうでした。

療育センターでの訓練で、娘も困った時の対処方法を専門家に教えてもらい、実際に訓練する事で、自分を自分でコントロールできるようになりました。娘にはとても大きな安心につながったようです。

「もしかしたら」と感じたら、「違うはず」と最初から否定せずに、まずは専門家に相談する事をおすすめします。お子さんの不安を取り除いてあげられるかもしれません。

参考になったらここをクリック(ログイン不要)
ありがとう!13 ありがとう
\ あなたも体験談を投稿しませんか? /
次の体験談へ
\ あなたも体験談を投稿しませんか? /