壮絶な37時間
はじめての出産のときの体験です。出産予定日2日前の午前3時、「おや、陣痛かな?」という痛みが定期的に訪れました。「陣痛きたかも~」なんて旦那と笑って話せる程度の痛みです。10分間隔になったら電話をくださいと病院から言われており、ずっと時間を計っていました。興奮して眠れず、朝の9時には7分間隔になっていたので、電話をして入院しました。しかしまだ笑って話せる程度。ごはんもモリモリ食べれました。「出産に向けて、今のうちに体力をつけておいて。」と助産師さんに言われましたが、母が来ていたこともあり興奮していたこともあり、まったく眠れませんでした。夜中、陣痛はどんどん痛くなってきました。母も帰り病室で一人っきりで、呼吸も浅くなりパニック状態に。間隔が3分おきになったらナースコールを押してと言われていましたが、3分の時もあれば5分あくこともあり、迷いましたが不安で不安で仕方なかったので、ナースコールを押しました。その時の夜勤の助産師さんは私の苦手な人(面倒くさそうに対応する人)でしたが、「大きく呼吸して~」とか声をかけてくれたり、背中をさすってくれるだけで、とても心が落ち着きました。助産師さんから、「子宮口も8センチ開いているね。そろそろ分娩台に行こうか。」と言われ、移動しました。夜中の4時ごろでした。しかし先生が到着すると、まだ6センチとのこと。なかなか生まれる気配がないと判断した助産師さんは、休みたかったようで、旦那か誰かに連絡してきてもらってくれと言われ旦那に電話。5時ころ旦那に来てもらい、背中をずっとさすってもらっていました。助産師さんは部屋から出ていき旦那とずっと二人っきり。お互い勝手がわからないし、痛いしパニックだし。とても心細かったです。今思うと本当にひどい助産師さん。朝8時か9時か、時間はよくわかりませんが、交代でほかの助産師さんが来てくれて、ずっと励まし、アドバイスをしてくれて何とか頑張れました。ずっと寝ていなかったので、体力がなくなり、陣痛が弱くなってしまい、結局陣痛促進剤をしました。子宮口も一部だけどうしても開かなかったらしく、(9.5センチ)バルーンを使用し、それでもあまりにも生まれてこないので、先生の外来検診がひと段落ついたころに、やっと吸引してもらいました。それもまた壮絶で、赤ちゃんを引っ張って、もうすぐ生まれるというところで、吸盤のようなものが赤ちゃんから外れてしまい、赤ちゃんが戻ってしまったんです。そんなことってあるの?って感じですが。軽くおぎゃーと聞こえたと思うんですけど、戻ってしまったんです。旦那も聞こえたといっていたので、たぶんそうなんだと思います。先生があわてて腕を突っ込みぐりぐりぐりと赤ちゃんを追いかけ、看護師さんが私の上に乗り押さえつけ、引っ張り出し血だらけで生まれました。3662グラムの大きな赤ちゃんでした。夕方4時32分誕生。裂傷がひどく、肛門まで張り裂け、肛門の筋肉がはじけ飛んで中にきゅっと縮まってしまったので、一応縫合したけど肛門が閉まらず便が垂れ流しになるかもしれないといわれました。
交通事故にあったような、壮絶な出産でしたが、わが子はかわいすぎて、二度と生みたくないなんて全く思いませんでした。感動の体験で、出産に携わってくれた方々に感謝しか感じませんでした。
しかし2か月か3か月は、座ることもままなりませんでした。
陣痛や出産は本当に人それぞれで、経験してみないとわからないことがたくさんだと思いますが、とても感動的で、女性しか経験できない本当に素敵な体験だと思います。私はいわゆる難産でしたが、苦しかったというよりも、生まれてくれてありがとうという気持ちでいっぱいでした。赤ちゃんが生まれた瞬間に、すっかり忘れてしまいます。(実際その時点で、今までの苦痛から解放されているのですが)
考えすぎずに、大きく呼吸をして、赤ちゃんにしっかり酸素を送ってあげることを忘れなければ、きっともうすぐ元気な赤ちゃんに会うことができますよ。