死ぬかと思った
37歳で出産しました。高齢初産にしては陣痛から出産まで8時間と短い方だったみたいですが、楽だったわけでも痛くなかったわけでももちろんありませんでした。今では少し記憶が薄れてきた部分もありますが、陣痛が生理痛がキツイようなものというのは嘘です。私の場合は骨盤が焼けるように痛かったです。無痛分娩を予定していたので、夜中に始まった陣痛も朝になって麻酔科医が到着するまでひたすらに耐え、麻酔を打ってもらってからは子宮口が開いていたようなのですが赤ちゃんが下りてくる気配がなかったようで、ひたすら痛みに耐えていました。(無痛分娩で麻酔を打っても痛みは完全になくならないそうです。)そしてそろそろいきんでと言われた時には、痛みに耐えるのに必死でいきみ方がわからなくなってしまっていました。痛みに耐えている間に私は息を止めてしまっていたらしく、赤ちゃんに酸素がいかないからちゃんと呼吸をして!と怒られたのですが、陣痛の間隔もかなり狭く、だんだん赤ちゃんの心拍が下がっていってしまったようです。幸いにも大学病院での出産だったので各科の連携が取れていて、急いで赤ちゃんを出さないと危ないと言われ、私の真上からお腹を全力で押されて圧出されました。その後は赤ちゃんがすぐに泣かず、小児科医が横で待機してくれていたので喉に詰まっている羊水を吸い出し、酸素吸入をして無事産声を聞くことが出来ました。お腹を押された時は呼吸ができなかったので、赤ちゃんが取り出されてからも目では追っていたものの、何が起きているのか整理も出来ず、とにかく自分の呼吸を整える事が精一杯でした。
しばらくして、赤ちゃんを私の横に連れてきてくれたのですが、その時もまだ私は呼吸を整えることで精一杯だったので、”感動の対面”なんてものはありませんでした。本当にお腹を全力で押された時は、呼吸ができずに私が死んでしまうと思いました。”出産は命がけ”というのは本当なんだと身をもって感じました。
安産かどうかは分娩時間ではないと思います。陣痛の時間が短くても私のように難産になることもあります。ただ、医師たちはプロなので指示に従っていれば無事出産できます。