自然に産めず緊急帝王切開に

出産予定日から1週間以上も過ぎてしまい、入院して陣痛を促すことになりました。
初めにバルーンを使い、15時間かけて子宮口を4～5cmまで開かせました。その後、説明を受けてから陣痛促進剤を打ってもらい、陣痛が3分間隔と短くなりましたが、子宮口は1cmくらいしか開かず…。
あまりの痛みに、私は無意識に呼吸をしていなかったのか、途中から酸素マスクをつけられました。さらに陣痛が来る度に赤ちゃんの心拍が下がっていると指摘され、あれよあれよという間に緊急帝王切開に切り替わってしまいました。
陣痛に耐えながら全裸になり、台の上で毛を剃られ尿の管を入れられましたが、これが地味に痛くて恥ずかしかったです。腰に麻酔の注射を入れられると、下半身の感覚が無くなると同時に陣痛も消えました。でも上半身は意識があるので、自分が何をされているのかが分かり、とにかく恐怖が頭の中を支配していました。
体をブルーシートで覆われ、「メス」の声と共になんとなくお腹を切られているのは分かります。お腹を押され「うっ」と声が漏れた瞬間、赤ちゃんが出てきました。泣き声が聞こえてくると、自然と目から涙が溢れ、手術中であるにも関わらずとても幸せな気持ちになりました。
でも、お腹からごっそり胎盤などを出されたり、医療用ホチキスのバチバチ止める音ですぐにまた気が滅入ります。
赤ちゃんが別室に連れていかれてからも、分娩室でそのまま2時間以上点滴を打たれ、切られた傷の痛みで体が1ミリも動かせられません。横たわったまま、看護師2人がかりで病室のベッドまで移動し、それから24時間以上寝たきりでした。
出産にかかった時間はおよそ20時間でしたが、食事ができなかった時間はそれ以上…28時間でした。辛いお産でしたが、無事に赤ちゃんを産めて本当に良かったです。