緊急帝王切開の体験談

母子にとって一番大事なこと

母体の高熱と胎児の心拍異常(高度頻脈)があり、子宮内胎児感染の疑いがあったため
早く分娩を終えることが望ましいと判断され、陣痛誘発剤の投与を行いましたが
陣痛誘発剤がほとんど効かず、先生から「これ以上分娩を長引かすことは進められない。
今回の分娩については帝王切開に比べ、経膣分娩の方が胎児への危険性が高い」と言われました。
正直、いきなり「帝王切開です」と言われて戸惑いましたし、手術をするのはとてもとても怖かったです。
でも「自分のエゴで自然分娩にこだわって、もしお腹の子どもを死なせてしまったら一生後悔する。
手術は怖いが、何よりも大事なことは母子ともに無事に出産を終えることだ」と腹を括って
「わかりました。それなら帝王切開でお願いします」と申し出て手術が決まりました。
手術は下半身麻酔で行いましたが麻酔が上手く効かなかったため、途中で全身麻酔に切り替わりました。
赤ちゃんが産まれた時に先生に起こしてもらい、赤ちゃんの産声は聞くことができましたが
産まれた赤ちゃんの姿は麻酔の影響で、目がどうしても開けることができなくて見ることができませんでした。
手術は無事に終わり、母子ともに元気だったのでそれは良かったと思いますが
産まれた赤ちゃんの姿が見ることができなかったことと、すぐに赤ちゃんに会うことができなかったことは残念に思いました。

後輩ママへのアドバイス

妊娠経過が順調だと言われている方のほとんどは、自分が緊急帝王切開になるとは
夢にも思っていないかと思います(私もそうでした)しかし、出産は本当に何が起こるかわかりません。
私のように病院到着後2時間で緊急帝王切開が決まってしまうこともあり得ます。
よく「陣痛がきてもすぐに生まれない」と言われますが
緊急事態に備えて、できれば付き添いの方には事情が許す限り早急に病院へ来てもらうことをオススメします。

あと、母子にとって一番大事なことは『分娩方法が何であったか』ではなく
『母子ともに無事に出産を終えること』だと私は考えています。
自分の「自然分娩したかった」とか「手術は嫌だ、怖い」という気持ちよりも
赤ちゃんの安全と命を優先させて、帝王切開をすることを選んだことは誇りに思っていいことだと考えています。

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