突然の赤ちゃんの状態悪化からの吸引分娩
私が分娩台にあがったのは、予定日翌日(40週1日)でした。
前日から微弱陣痛のため、促進剤を投与しながらの出産でした。
子宮口がまだ7cmしか開いていませんでしたが、促進剤がかなり効いており、すでにいきみを我慢できる状態ではなかったため分娩台にあがりました。
陣痛の波に合わせて、助産師さんが手で子宮口をこじ開けながらの出産。
それでも最初の方はうまく進んで、頭半分までは順調に出てきました。
「赤ちゃんの頭が見えてるよー、もうすぐだよー」なんて言葉が聞こえていたのですが・・・それもつかの間、先生の表情が変わり、一気に室内の雰囲気が変わりました。(促進剤での出産のため、産科医も立ち会っていました)
どうも、赤ちゃんの心拍が下がってきている、とのこと。
普段とても穏やかな先生の怒号が飛び、そこからは一瞬でした。(この先生の怒鳴り声を聞いたのは金輪際この時だけです)
次の陣痛の波に合わせ、会陰切開&吸引分娩。
自分自身はもう陣痛の痛みで何が何だかわかっていなかったのですが、会陰切開のバチンという音、誰かが赤ちゃんを根こそぎ引っ張る感覚とともに、赤ちゃん(の頭)がスポんと出てきたのがわかりました。
その次の陣痛で赤ちゃんは無事産まれ、すぐに酸素吸入のため保育器に入りましたが、私の会陰縫合が終わり病室へ戻る時には保育器から出され、すっかり元気な様子でした。
出産後1年経ちましたが、子供に後遺症などは全くなく、黄疸も出ませんでした。
また、吸引分娩だと頭の形が悪くなる・・・なんて言ったりしますが、うちの子はとてもきれいな形をしていて周りからも「頭の形綺麗だね!」と言われるくらいです。
母体への影響は、しいて言えば会陰切開が深く切れて、しばらく痛みがあったことぐらいです。(でも、他のママさんもみんな痛がっていたし、帝王切開に比べたら全然楽!)
吸引分娩は母体にも赤ちゃんにも少なからずリスクはあるので、不安なこともあるかと思います。
しかも、事前に決まっているわけではなく、私のように急に対応されることがほとんどです。
しかし、赤ちゃんや母体を最優先に守るための先生の判断なので、もしそのような事態になったときは迷わず従いましょう。
(といっても、出産中なので痛みやらなんやらでたぶん自分自身はわけがわからないと思います)
どうしても不安であれば、どのような場合に吸引分娩が行われるのか、出産前に産科医に確認しておくとより安心できると思います。