初めての出産は痛みと痛みと感動と。
初めての妊娠出産は、特に大きな問題もなく順調に進みました。臨月に入り子供が下がってこなかったのでたくさん歩くよう医師の指示を受け、毎日1時間以上せっせと歩きました。でも予定日が近づくにつれ頻尿や動悸などで休憩を余儀なくされるようになっていきました。結局予定日を過ぎて最後の検診でも全然下がっていなかったので促進剤を使うことになり、入院の日取りを決めて帰ってくるとお腹の様子がおかしくなってきました。思うにその時の内診でのグリグリが効いたのだと思います。翌朝おしるしらしき出血があり、一日中不規則に腹痛がありました。20時には10分間隔の陣痛がきだしたのですが、普通に食事していました。10分間隔になったら病院に連絡することになっていたのですが、この程度の痛みは本番ではないのかも、と思うくらいあっさりしていたので、様子を見ていました。すると23時に突然4分間隔になり、痛みも急に増してまとまった出血もあったので、びっくりして病院に連絡し夫とともに病院に向かいました。動揺して泣いてしまったのですが、まだまだ赤ちゃんは高い位置にいるとのことで、このまま入院するか一旦帰るか尋ねられ、帰ることにしました。痛みはまだ耐えられるレベルだったのと、家で留守番している愛犬が気がかりだったので、ギリギリまで家にいたかったのです。深夜に帰宅し、そこから4分間隔の陣痛と12時間戦うことになります。基本は呼吸で痛みを凌ぎました。痛くなる寸前に深く息を吸い、痛い間に長く細く息を吐きます。慣れてくると痛くない間の2分ぐらいは何度も睡眠をとれました。寒い時期だったので何時間かは湯船で温まりながら耐えました。やがて痛みが腰の骨全体に響き渡るようになり、それはまるでダンプカーに何度も轢かれるような激痛で何をしても耐えらえませんでした。絶叫する私を抱えて夫が病院へ連れていってくれました。その時点で子宮口は7cm開いており、そこからまた2時間ほど分娩台で我慢するしかなかったのですが、もう気力が限界でした。いきんでいいと言われてもパニック状態で冷静になれませんでした。するとボコンと音がして、破水したのははっきりわかりました。そこからはよく覚えていません。あっという間に赤ちゃんが出てきました。その瞬間は感動というより安堵のほうが大きかったです。胸の上に置かれた赤ちゃんはとても暖かく、その子を抱く夫の優しい顔を分娩台から見たのが忘れられないです。本当に生まれてきてくれて、生ませてくれてありがとうと思いました。
子供が生まれることで、自分自身の人生も新しく生まれ変わると思います。そのくらい大きな出来事なので、もったいぶらずに目一杯楽しんで、心に刻んで欲しいと思います!