娘の入院で気がついた、育児ノイローゼ
赤ちゃんのお肌はつるつるすべすべ
白くてふわふわで、自分のお肌と交換してほしいと思います。
ですが、長女は違いました。
産まれた時からガサガサで、生後1か月で乳児湿疹、
生後3か月の時にはほっぺはひび割れてガサガサ、
さらに痒がって泣き止まず、対処法も分からない。
はじめての育児で翻弄される中、かなり疲弊していました。
実は、私自身幼少期はアトピー性皮膚炎に悩まされました。
ステロイドのお薬を持ち歩き、痒くなったらぬったり、
全身痒く搔きむしっては血だらけになったり。
毎週のように皮膚科の病院や、漢方の医院に通院していました。
母から聞かされていたのは、最初から強いステロイドを処方されたから
アトピーがひどくなったということ。
娘には絶対にステロイドを使用するものかと思っていました。
そのため、非ステロイド両方の皮膚科に通院したり、
いろいろ調べて乳酸菌を飲ませたり、
良くなったり悪くなったりの繰り返し。新米ママは疲弊してしまいました。
娘が泣いていても少し放ってしまったり、何もわからない赤ちゃんに怒鳴ってしまったり。
罪悪感でいっぱいでした。
毎晩、実母に電話をして不安を口にしていました。
そんなある日、また非ステロイドの病院に行った翌日、
娘が40度の高熱を出してしまいました。
病名はカポジ水痘様発疹。
ヘルペスウイルスが全身で繁殖し、
水痘のような発疹ができる病気です。
首元はただれ、目も当てられないほどでした。
娘の場合、アトピー性皮膚炎のため、
ヘルペスウイルスに感染するとカポジ水痘様発疹ができるとのことでした
結局入院し、私も付き添うこととなりました。
そこで、初めてワセリンやステロイドのお薬を使うこととなります。
最初は嫌だなと思いましたが、次第に娘の肌がきれいになり、
今までずっと泣いていた娘が笑顔を見せるようになりました。
そこで目が覚めました。
ステロイドを使わないのは親のエゴだったのだと。
娘が四六時中かゆみと戦って辛かったのを全く気付いてあげられていなかったのだと。
正直、それまでなぜ娘は笑ってくれないのだろうと思い悩んでいました。
産まれてくる前はお腹に毎日語り掛け、あんなに反応してくれていたのに。
理想と違う成長。疲弊した理由もそこにありました。
でも、笑顔ができなかったのではなく、
笑顔で居させてあげることを私が奪ってしまっていたのだと気が付きました。
その後、無事娘の発熱は治まり、
カポジも落ち着き肌が再生されていきました。
入院して1週間の回復速さに驚き、
子供の生命力の強さも感じました。
娘の可愛い笑顔を毎日見れるようになりました。
それからというもの、私の子育てのモットーは
娘の気持ちを大切にすること、
自分の意見をしっかりと持ちつつ、自分で進んで行動できる子に育てることとなりました。
赤ちゃんは泣くことしかできません。話すことができない彼らの意思を察してあげることしかできません。
現代の核家族化により、子育ての協力者が少ない今、それをできるのは親しかいません。
なんて心細いのでしょう。いつか大人になるのは分かり切っていることだし、
いつか何とかなるようなことも、母親は一生懸命に考えてしまいます。
私もそうでしたし、疲れて一瞬解放されたいなんてことも思っていました。
でも、子供なりに痛かったり、寂しかったり、甘えたかったり、
一人前に意思をもって泣いています。
是非、親として子供の一番の理解者になるべく対話をしてほしいと思います。
でも、寂しくてそんな余裕もないお母さん。
是非子育ての不安を誰かに話してみてください。
私は実母に話すことで救われていました。
決して子育ては1人でするものではないのです。
いろんな人の手を借り、助言を受けながら子供を大きくしてほしいと思います。