選んで良かった無痛分娩
私にとっての初産は当時40歳を間近に控えた39歳の時。もともと体力に自信がなく尚且つ高齢出産だった私は、陣痛で長時間苦しんだり結果帝王切開になる不安を抱え、安定期に入った後迷わず無痛分娩を選択。一度流産を経験していたのでしばらくは赤ちゃんがちゃんと育っているか不安でしたが、先生や看護師さんの対応も良く、不安はほとんどないまま出産の日を迎えました。
実際に生まれたのは予定日の16日前。どのくらいの体重で生まれるかはお腹の中の赤ちゃんの頭の大きさで予想するのですが、予定日まで待つと4000グラム近くになるかもしれないという先生の言葉に完全にビビった私はすぐにでも産みたい!と訴え、結局翌日誘発剤を使って陣痛をおこすことに。
当日朝バルーンという風船?のようなものを入れ点滴を打って陣痛を促しました。幸い私の場合本来辛いはずの陣痛が微痛だったこと、また痛みに弱いことを強く訴えていたので腰から打った麻酔も強めにしてもらったことで「痛み」とは無縁の出産となりました。
いよいよ子宮口が全開になり、麻酔もバッチリ効いた状態で分娩室へ。分娩台に乗るとさすがにドキドキしましたが、カーテンを挟みわずか2メートル横で私よりも一足早く子宮口が全開になった妊婦さんの分娩が始まりました。
はい、吸って〜、力んでー!とドラマで聞いたことのあるお決まりのセリフが聞こえてきた時は、ああ・・やっぱり吸ってから力むんだーと妙に冷静だった私。こんな時自然分娩なら陣痛で死ぬほど苦しんでたんだろうなーと思うと、落ち着いて自分が出産する順番を待っているのは不思議な気分でした。お隣さんが無事に生まれ、いよいよ私の番。こんなに楽に産んでしまっていいの!?というくらいスルッと約30分で出てきてくれた我が子。麻酔が効いているので、実際どのくらい力んでいたかもわからない状態でしたが、とにかく楽!そして産後の体調の回復も早く、翌日から普通に歩き回っていました。私は裂けるのが嫌だったので会陰切開を選びましたが、数日後からちょっとヒリヒリしたくらい。本当に無痛分娩を選んで良かったと思いました。
但し・・その後我が子が乳を吸ってくれずおっぱいが石のようにカチカチに。出産翌日から退院までの5日間、深夜11〜朝の7時まで2時間おきに起きて看護師さんが私のおっぱいを絞って母乳を出してくれたのですが、これが悶絶する程の激痛、本当に辛かった(涙)。この痛みで帳尻が合ったのかなと、今では良い思い出です(笑)
妊娠初期は痛いとか辛いとかそんな感情ばかりが先行していましたが、お腹の中で日に日に成長する我が子と約10ヵ月一緒にいられるあの時間は幸せ以外のなにものでもありません。
是非経験して欲しいです。