思い出すだけでもゾッ!妊娠性掻痒壮絶体験【妊娠性掻痒】
妊娠3ヶ月に入った秋の頃、両脚の脛が痒くなりましたが、特に対処せずに様子を見ていました。しかし、妊娠週数が進むにつれて太股、お腹、背中、腕…と痒みの範囲は徐々に上に広がってきたため、皮膚科受診。医師によれば、この病気にかかる人は1%程度と稀であり、諸説あるものの、原因不明と言われました。治療といえば、ステロイド軟膏と保湿剤の処方のみ。「産めば治るから。」の言葉のみで、ひたすら軟膏処置をするより他ありませんでした。しかし、妊娠8ヶ月に入る頃には顔以外の全ての皮膚が痒くなり、お腹と背中には蕁麻疹も出現。全身を、小さな虫が這いつくばっているようなゾクゾクする痒さで、本当に気が狂いそうでした。下着、衣類、靴下、寝具は全て綿に変え、縫い目が当たらないように裏返しに着ましたが、痒みは治まらず。真冬の最中、全身アイスノンで冷やしましたが、それでも痒みは治まらず。もう限界…と毎日泣きながら掻きむしっていたある日、陣痛が。3日後に出産となりましたが、陣痛が始まった日から、嘘のように痒みは消えたのです。あの痒みは夢だったのか?と思いましたが、全身の引っ掻き傷の跡をみると、あれはやはり夢ではなかった様です。
この疾患はかかる人自体が稀なので、辛さを共有したくてもなかなか出来ないのが辛いです。妊娠中のため使える薬も限られているため、気休め程度にしかなりません。また、痒みが落ち着いても、引っ掻き傷は恐らく数年は消えないでしょう。私は痒すぎて、眠っているとき無意識のうちに何度も瘡蓋を引っ掻いてしまい、あちこちがシミやクレーターのようになってしまいました。痒みが出てきたら、軽く考えずに、一度妊娠性掻痒を疑うといいと思います。そして、早め早めの対処を。掻き始めてしまうと、それが刺激になり、さらに痒みを引き起こしてしまうからです。