無痛ではなかった・・・

切迫早産の危険があったため、街の産婦人科から大学病院へ転院し、検診で通っていた時に「無痛分娩希望の方は早めのご予約を」という張り紙を見付けました。痛くないに越したことはないと、すぐに申し込みをしましたが、私は切迫早産気味だったので、計画通りにできるかわからないと念を押されました。特に追加代金がかかるわけではないので、わずかな望みにかけて予約をしました。
無痛分娩は計画分娩で入院したその日に背中からカテーテルを通し、翌日の朝に陣痛促進剤を投与、陣痛が来たらカテーテルから麻酔を入れ痛みを和らげて出産という流れでした。私は幸いにも切迫早産にならず、39週5日目に入院しました。ただ、お腹の張りは相変わらず頻繁だったので今夜陣痛が自然にくるかもね、と看護師に言われ背中にカテーテルを通したまま夜を迎えました。そしたら看護師が言った通り、夜中の２時過ぎぐらいからお腹に違和感を感じ、３時には陣痛室へ移動していました。まだその頃は陣痛の間隔も長かったので、一人で耐えていましたが早朝から間隔が短くなり看護師が見に来てくれる頻度も上がりました。気を紛らわせるために、ゼリーを食べてみたり、読書をしてみたり、赤富士を描いてみたりしましたが、痛さには叶わず。陣痛の間隔が狭くなったので歩けるうちにと分娩台に移動し、体のあちこちにモニターを付けられたりして、いよいよ出産かと思える程の準備が行われていたのですが、気付けば誰もいなくなっていて立ち合い予定だった夫が到着したので私は今何を待たされているのか聞くと、麻酔科医の到着待ちとのことでした。でもまだ時間は7時。麻酔科医が到着したのは9時半頃。もう麻酔なしでいいから、早く産みたい！と思える程、陣痛は痛く、麻酔を打ってもらってからも痛みは無くならず、「どこが無痛分娩なの？」と叫んでしまいそうになる程でした。後から夫に聞くと分娩室の前に「和痛分娩」と書かれていたそうです。
なんとか出産を終えて落ち着いた頃に、無痛分娩であれだけ痛いのなら麻酔がなければ一体どれだけ痛いんだろうと考えてしまいました。世の中のお母さん達を尊敬します。