不安に押しつぶされそうな日々

ある日、生理でもないのに少量の出血が続いたのが気になり、婦人科を受診すると妊娠している事がわかりました。すぐに産科の病院を紹介してもらい受診すると、妊娠初期の出血は珍しい事ではなく、症状も酷くないので自宅で安静にして様子を見る事になりました。その時は薬も出ませんでした。そんなに気にしなくても大丈夫だろうと思っていたのですが、10週に入った頃、急に生理2日目のようなドロッとした出血をし、慌てて病院を受診しましたが赤ちゃんの心拍も安定しておりとりあえず一安心。先生によると、細胞が新しく作り変えられているだけだから問題ないと言われました。そしてまた、出血が治るまで自宅安静と言われました。しかし1週間後の検診で、血腫が出来ているからまた出血する可能性大。しかも次出血した時は大量出血で救急車呼ぶ事になる。と言われ、そのまま入院する事になりました。その時に絨網膜下血腫と診断されました。先生によるとまだそんなに大きな血腫は出来ていないので、1週間〜10日ほどで落ち着いて退院出来るだろうと言われました。それから24時間張り止めと止血剤の点滴をし、シャワーは2日に1回、トイレ以外は動いてはダメ、と言われ私も不安なので安静に動かず過ごしていました。しかし入院3日目の朝、大量出血してしまいました。安静にしていたのに出血したのでショックと不安が一気に押し寄せ、嗚咽が出るほど病室で大号泣しました。診察してもらうと、また血腫が大きくなっているとのことで、シャワーも禁止、週に2回ベッドごと移動してシャンプーのみしてもらえることになりました。先生によると、絨網膜下血腫は完治するのにとても時間がかかる。でも必ず治るし赤ちゃんにも影響は出ない。と言ってもらえたので、少し安心しました。しかしなかなか治らない出血に不安は募っていきました。身動き取れない入院生活は想像以上に過酷なものでした。本当に不安との戦いでした。そして14週頃、安静にした結果、血腫も小さくなってきているし、出血も1週間止まっている。あと少しで退院も考えて行こう。と先生と話してた矢先…また大量出血。しかも今までで1番酷い量でした。ナプキン3枚がびっしり真っ赤に染まってました。こんなに安静にしてるのに何で??とイライラするのと不安なのと入院生活のストレスで毎日すすり泣いていました。でも先生は17週頃には絶対落ち着くから。と言ってくださったのでその言葉を信じて安静にしました。この時の出血が酷かった為、さらに安静度はきつくなり、起き上がるのもダメ。なのでご飯も寝ながら食べ、歯磨きも寝ながら。そしてオシッコも管を通すことになりました。本当に辛かったです。病気でもないのに、体はどこも悪くないのに安静にするのは歯がゆくて仕方なかったです。2日後、少し落ち着いたので管は取ってもらえましたが、トイレまで歩いてはいけないので、ポータブルトイレが置かれました。目の前にトイレがあり、用をたすとナースコールを押し、看護師さんに捨ててもらう。かなり屈辱的でした。そんな絶対安静な生活を送り17週を迎えた次の日の朝、お腹が激痛に襲われました。採血してもらうと白血球が増えているとの事で、子宮内の感染症と言われ抗生物質の点滴を打ってもらいました。その薬の副作用が酷くで吐きまくりでした。でもなんとかその薬のおかげでよくなりましま。しかし血腫のせいで剥離が酷く、いつ破水が起きてもおかしくないと言われました。もし破水が起きたら、もうそれで終わりになってしまうけど諦められるか？と言われ、受け入れられる訳もなく号泣でした。私の担当の先生は、超ベテランのお爺ちゃん先生。だから経験も豊富。それでも今まで見てきた絨網膜下血腫の妊婦さん達は、みんな初期に出血はするものの17週頃には落ち着き20週に入る頃には治っている人がほとんどで、ここまで治らないのは初めての経験だから、これ以上は予測できない。と言われました。もうそこからは本当に、赤ちゃんの生きる力を信じるしかなく、毎日ひたすら破水が起きない事を願い、出血が治るのを待つしかありませんでした。しかしこんな酷かった私でもなんとな2500グラム30週まで持ちこたえ、もういつ生まれてもいい所まで来ることが出来ました。4ヶ月目にしてようやく退院することができました。そして予定日より3週間早く陣痛が来て、無事出産しました。その時の赤ちゃんは今1歳になりましたが、どこも悪くなく元気いっぱいに育ってくれてます。