2人目育児での私の新たな一歩
もともと子供好きではありませんでしたが、初めての出産に感動し、育児に使命感を持ち始めました。当時専業主婦だった事もあり、様々な育児情報を集め、積極的に子育てを楽しんでいました。
夫婦仲も喧嘩は多かったものの、話し合い、歩み寄り解決していました。
それが2人目の出産後、長男誕生から2年半が経過していました。そんな仲の良かった私達の生活に翳りが見え始めました。
どちらも男の子ですが、1人目の時は溺愛し、お風呂やオムツ替え、夜泣きまで協力してくれていた夫が、2人目では子供の泣き声にイライラした感情を言葉や態度に出し始めました。
私は、2人の幼い子供の対応と、夫の機嫌をとる事に気をもみ、少しずつ心のバランスが崩れていきました。
綺麗に部屋が整頓され、温かいお風呂と美味しい3度の食事を当たり前として要求する夫に応えようと、いつまでも新米気分で全力で取り組んでいました。
でも、実際は朝に片付けて掃除機をかけても、夫が帰る頃にはオモチャが散乱。
その間に数品のおかずを作り、8時には子供達を寝かしたい事もありその頃にはお風呂も私がいれていました。
もちろん、その他の家事や自治会の活動もこなします。
主婦としても母としても、完璧を目指していました。
それでも、夜泣きで朝が起きれない日があったり、夫の帰宅時に部屋が散らかっていたら、チクチクと小言を言われ、その内容は私の人格を否定するようになりました。
当時の夫は長男に対しては甘く、次男には当たり散らす、感情の赴くままの独裁者のようでした。
浮気なども疑いましたが、その様な事実は確認出来ませんでした。
それが、余計に夫の気持ちの変化の原因を理解できず、次第に夫婦の溝が出来ていきました。
一旦溝が出来ると、コミュニケーションが不足し、顔を合わせる事も嫌悪を感じるようになりました。
普段から口が悪く虚勢をはる夫は、ふとした事から喧嘩を吹っ掛け、離婚の2文字を言葉にだしてしまいました。
それまでも、その日の喧嘩は翌日に持ち越したく無いので、私から歩み寄っていましたが、その2文字にハッとさせられたのだと思います。
私は、この時ばかりは歩み寄る気持ちになれず、と言うか、その必要を感じず、子供達を連れて家を出ました。
出る前日に、一度だけ夫から引き止めの言葉がありましたが、そこに謝罪の言葉は無く、言葉そのものも、今なら引き止めてやると言ったものだったので、私の気持ちは吹っ切れました。
育児は頑張ったから成果が得られる一般的な仕事とは違い、思い通りにならない事が殆どです。
それをママの責任と感じず、そういうものだと気持ちを軽く大きく構えていれば、夫婦の関係も違ってきたかもと思います。
また、イクメンが取り沙汰され、周りの団欒風景を見ると、今の家族像の理想があたかもそうなのだと思いがちですが、問題やイザコザのない家庭なんて殆ど無い実情を知り、自分達その夫婦の価値観で、オリジナルの家族関係を築きあげると、心が満たされるのではと感じます。