双子妊娠での切迫早産入院
双胎妊娠で「安定期はない」と言われて妊娠生活を送っていました。一般的に安定期と言われる5か月の定期健診時に子宮頸管長が短い(2.8センチ)と診断され、できる限り安静にと過ごしていました。
6か月の定期健診時には子宮頸管長は1.1センチになっておりそのまま内診台から車いす、病棟へと運ばれ、緊急入院になりました。21週での入院、それから出産に至る31週まで病院のベッドの上で過ごしました。
入院してすぐに張り止めの点滴を開始し、翌日には少し張りが落ち着いたため、3日目に子宮頸管縫縮術をし、頸管長は1.4センチになりました。
それでも安心はできないため、安静指示は変わりませんでした。原則ベッド上安静、シャワー不可(週に2回、看護師さんに清拭してもらいまいました)、食事の配膳、下膳も看護師の方にお願いし、病室内のトイレのみ行っても良いと言われ、基本的には横になって過ごす毎日でした。
入院中は張り止めを24時間点滴されていたのですが薬に慣れるまでは手の震えがあったり、動悸が激しい(脈拍が早くなる)などの副作用がありましたが、幸い数日で落ち着いてきました。ただ、常時管をつながれている状態なので、食事が不自由だったり、手や顔を洗うのが不自由だったりはしました。
双胎妊娠だったので、病院の方針もあり、予定帝王切開でした。それでも21週での入院時にはそれぞれ500g程度の体重しかなかったので、1日でも多くお腹で育てるためにとにかく張りが出ないよう、頸管が短くならないように安静にしてすごしました。
手術で1.4センチになった頸管でしたが24週の時に張りがあった時に診断すると子宮口が開いてしまいました。この時には正直覚悟を決めたのですが、破水せず、陣痛の兆候もなかったため、引き続き安静状態を継続し様子を見ることになりました。
入院時から投与していたルテオニンという点滴薬の副作用で私(母体)の肝機能が悪くなったため、途中からマグセントという薬に変更になりました。このマグセントという薬の副作用がとても強いものでした。子宮の張りをおさえるだけでなく、全身の筋肉に力が入らなくなるものだそうです。歩くのもつらく、病室のトイレがとても遠く感じました。食事のときに口を動かすのも難しかったので口の中を噛むことが増えました。ほてりが出るので保冷剤を額にあてて一日を過ごすようになりました。
31週5日の時、胎児は2人とも1500gを超えたころ、母体の負担と胎児の成長のバランスから判断されたのだと思います。翌日帝王切開にて出産することが決定しました。妊娠8ヶ月最後の日が出産日となりました。
1人は1900g弱、もう1人は2000g弱という、週数から考えると大きく育っていてくれました。それでも予定日には2か月も早い出産でしたので二人ともNICUに搬送され、私だけが先に退院することになりました。
1人は40日入院、もう1人は60日ほど入院し、出産予定日にあたるころに家族そろって自宅での生活がスタートしました。
切迫早産と聞いただけで「もうダメかもしれない」という言葉が頭をよぎりました。少なからず動揺される方もいることかと思います。
でも80日間の入院生活を経て、子どもたちも誕生後2か月近くの入院を経て今はとても元気に毎日を過ごしている、そんな親子もいます。
お腹の赤ちゃんはとても小さくて守らなきゃならないですが、思ったよりも強い、そう実感した入院生活でした。赤ちゃんの力を信じて穏やかに妊娠生活が送れるようお祈りします。