産後鬱の体験談

出産は「ゴール」ではなく「始まり」

私は妊娠満7ヶ月まで営業の仕事をしていました。長時間の拘束や立ちっぱなしの仕事に加え、ストレスを感じやすい性格のため、妊娠中は常にお腹が張り、とにかくしんどい妊婦生活でした。

そして妊娠8ヶ月になったと同時に退職し、出産の日を迎えるまでのんびり過ごしていましたが、今まで疎かにしていた家事をがんばっていたこともあり相変わらずお腹の張りと夜間不眠が続いていました。

予定日より20日ほど早く破水、出産となり、これでようやくしんどい妊婦生活から解放され楽しい育児ライフがスタートするのだろうと、半ば楽観的に考えてしまっていたのが産後鬱を発症した一つの原因です。特に、母乳育児について産前まったく知識を得ていなかったので、疲弊しきった出産当日から助産師さんたちによる「母乳育児トレーニング」がまるでスパルタのように開始されるとは夢にも思っていませんでした。

産後2日目から母乳は少しずつ出るようになりましたが、おっぱいをくわえるのが下手な新生児の息子とあげるのが下手な私の悪戦苦闘は、産後2ヶ月頃まで続きました。

産後鬱を発症した産後1ヶ月ごろは、そんな母乳育児によるストレスと、日中も夜間も1〜2時間ごとに目覚める息子への対応、さらに意思疎通のままならない息子と、一日中家から出られず2人きりで過ごすだけの生活で、体力精神力ともに尽き果てただただ虚無感や絶望感のようなものを感じていました。言葉の分からない息子に大きな声を出してしまう自分が情けなくて泣いたこともありました。「自分は本当にこの子を可愛いがって大切に育てることができるのか?」と疑問すら感じていました。

しかし幸い、近所に住んでいる実母が毎日朝晩手伝いに来てくれていて、私の塞ぎ込んだ様子を叱ることなく「大丈夫だよ」と声をかけてくれました。また夫も仕事から帰ってきたら必ず息子のお風呂や家事を手伝ってくれ、ずいぶん救われました。

母乳育児が少し軌道に乗り始めてきた3ヶ月ごろから、ようやく息子と2人で日中スーパーなどに外出できるようになり、この外出は鬱の回復に大きく寄与しました。また簡単な育児日記をつけたり息子のアルバムを作成したりと、息子の成長を客観的に眺め喜ぶことができる何かを始めたことで、悶々としたものが整理されたようにスッキリしました。そして生後3ヶ月おわりごろ、鬱が治っていることに気づきました。

後輩ママへのアドバイス

出産はゴールではなく、その後の長い長い育児ライフのほんの始まりにしか過ぎないということを、しっかり心に落とし込んでおく必要があるでしょう。産前はどうしても出産の瞬間に意識が行きがちですが、そのあと待ち受けているベビーとの奮闘記についても想像してみてください。出産直後のママさんたちから話を聞いておくのもいいと思います。産後鬱にならないためには、出産前に知識を得て、覚悟を決めておくことが大切です。

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