自分の母親とも話したくない・・・
私は病院で初めての出産をし、5日間の入院を経て実家で1ヶ月間お世話になったときの話です。
出産後の入院中は母子ともに異常も無く、なにせ出産したあとは安静にと昼夜とも寝て過ごす事が多く、先生をはじめ助産師さんや看護師さんの方々からいろいろと教えてもらいながら生活していました。
入院も終わり、初産ということもあり実家で1ヶ月間お世話になることにしました。
私の両親は共働きで、お世話になる期間中は母が休みを取ったり、短時間で仕事を切り上げるなどして対応してくれ、初孫だったのでなにかと準備をしてくれていたもののわからないことばかりだったと思います。
私も初めての赤ちゃんとの生活や母乳が思うように出ないなど戸惑う場面もあり、気づいた時には全然笑っていない自分がいました。それが実家に行ってから3日目くらいです。
入院時に習ったことをやろうとすると母の『私の頃は、こうやった』と昔との違いを言われ、気遣いの言葉でさえイラッとするようになっていました。1日中、赤ちゃんと母親と一緒にいて赤ちゃんに対する育児や気持ちはイヤだと言うことは一切なく、自分の母親に対する気持ちがイヤでどうしようもありませんでした。
ある夜、赤ちゃんが泣き出しミルクを作ろうと台所へ行って戻ってきた時に、母親が赤ちゃんを泣きやまそうと抱っこしている姿を見たとき・・・自分の中で何かが切れました。
私は今すぐ赤ちゃんから離れるよう怒鳴り、私の育児の仕方に口出しするなと母親に忠告しました。それが実家に行ってから1週間も経っていませんでした。
その事があって以降、母親の言うことは一切聞かず、応えもせず他の家族にも『うん』か『はい』など最低限の会話のみで『早く自分の家に帰りたい』とばかり考えるようになりました。用意してもらった食事をとり、居間に居たくなかったので赤ちゃんと眠りにいく。
今考えると、母親になんて申し訳ないことをしたんだろうと反省する気持ちでいっぱいですが、その時は本当にイヤでどうしようもなかったしストレスがものすごかったと感じていました。
その頃の夫は、仕事の帰りに私の実家に寄って夜ご飯を食べたあと自宅に帰るという生活スタイルで、初めてのオムツ替えやミルクの作り方を楽しんでやっていました。その姿をみたときにはホッとする気持ちになりました。だた、近くに家族がいるので話もしづらく相談もすることもありませんでした。
1ヶ月経ち、やっと自宅へ帰り育児に奮闘しながらもその後1ヶ月くらいしたころから普通に母親と話せるようになりました。私の場合、病院で診断されたわけではありませんが、自分で自分がおかしいと感じていたのは確かです。周りの人に助けてもらいながら生活しているのに、有難うとも言えなかったのが私の産後1ヶ月の状態でした。
出産を経験している自分の母親であったり祖母であったり身近な人がよく口にする『昔は・・・』はとても為になりますし、実践して助かることもありとても勉強になります。
ただ全てが全て正解ということもなく、昨今の育児のやり方と大きく違うところもあり、昔と同じ方法でやらない方がいいこともあります。そして、言われた自分にとって大きなストレスになることもあります。
ですので、妊娠中や出産後に自分が学ぶように、周りの方も一緒に病院や本など今のスタイルを学ぶことが大切だと思いました。自分が学んだことを直接、話をして理解してもらうよりも第3者から学ぶほうがすんなり受け入れてくれます。母親学級やイベントにも積極的に連れ出すなど、知識の共有がポイントになると思います。
といっても、ストレス0になることもないので“自分の子ども”と思い、のびのび自分が思うように育て赤ちゃんを可愛がってあげてほしいなと思います。