NICU入院(低出生体重児(未熟児))の体験談

貴重な大事な経験です

妊娠31週の時に出産した我が子は、1,052gでした。

妊娠後期に入り、子宮内胎児発育遅延と妊娠高血圧症候群と診断され入院。赤ちゃんはお腹の中で大きくなっていかず、出産前3週間ほどの間ずっと赤ちゃんの体重は「1,000g」と言われていました。高血圧からくる母体への負担を考えて、また、赤ちゃんがより元気なうちに出産したほうがいいとの判断から、帝王切開にて出産となりました。

赤ちゃんの体重が小さくてNICUに入ることは確実だったので、出産前にNICUの写真などを見せてもらっていました。そのNICUに初めて実際に行ったのは、出産の次の日でした。保育器の中の赤ちゃんを見て、「これが私の産んだ子なのかぁ」とあまり自分の子どもだという実感が湧かなかったことをよく覚えています。でも、小さくてももぞもぞと動いている姿に、「しっかり生きているんだな」と安心しました。保育器の中に酸素を流していたのも産まれてから2日間ほど、その後は呼吸や心臓には心配はありませんでした。ただ保育器の中にいる間は、母親にできるお世話はおむつ替えくらいで、寂しいな、早くいろんなお世話がしたいなと感じていました。赤ちゃんの肌に直接触れられ抱っこできるカンガルーケアがとても貴重な時間でした。「私はこの子の母親なんだ」と感じられ、とてもリラックスできる忘れられない体験になりました。

1,300gほどで保育器を出たのと同時くらいに、沐浴や哺乳瓶での授乳練習ができるようになり、GCUに移りました。GCUに移って2週間ほどで直接母乳をあげられたときは本当に嬉しかったです。

またその頃から、未熟児網膜症のレーザー治療をするかどうかという経過観察が1か月半ほど続きました。眼科の先生から、治療の必要はないと判断され、退院となりました。

NICUに1か月、GCUに約2か月、計約3か月の入院期間で、退院時の体重は約2,600gでした。

3か月間、ほぼ毎日搾乳した母乳を届けました。できる限り3時間ごとに搾乳していました。赤ちゃんのために頑張ろうと思うのですが、3時間ごとの搾乳に心が折れそうになることもありました。赤ちゃんが近くにいなくて母乳を直接あげられないことがどんなに辛いことかよくわかりました。

後輩ママへのアドバイス

担当の看護師さんがとても気さくな方で、我が子のこともとても可愛がってくださり、良い出会いをしたなと思っています。お医者さんも、ほかの看護師さんもとてもよくしてくださり、新生児期からこんなにたくさんの人に関わってもらえるなんて、この子は幸せ者だなと思いながら過ごしていました。

「どうして」と思うこともたくさんあるかもしれませんが、今しかないこの時期を貴重な経験だと思って、どうか乗り切ってください。

そして、ママにしかできない「搾乳」、ぜひがんばってください。今のうちにがんばって、赤ちゃんがおうちに帰ったら、思う存分たくさん飲ませてあげてほしいです。


私自身もこの経験は絶対に忘れないように生きていこうと思っています。

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