NICU入院(低出生体重児(未熟児))について
31週0日、体重895グラム、身長33.7センチ、胸囲20.6センチ、頭囲24.8センチ。2ヶ月早い超低出生体重児の出産だったため、すぐにNICUに入ることになりました。
NICUでは24時間体制で赤ちゃんを看てもらいました。在胎週数が短いほど体の機能が未発達です。34週目以降に生まれた赤ちゃんは、肺機能も完成しほとんど正期産の赤ちゃんと変わらない体の機能を持っていると言われていますが、私の場合は31週での出産でした。そのため、あらゆる検査をしていただきました。
34週目未満で生まれた赤ちゃんは肺機能が未熟なため呼吸が上手くできない場合があります。また「未熟児無呼吸発作」と言って20秒以上の呼吸停止があったり、チアノーゼや心拍低下を伴う場合があります。そのため、人工呼吸器を付け管理をしてもらいました。
また低体重児は皮下脂肪が少ないため、低体温である場合が多く、体温調整をしにくい状態にあるので、温度調整ができる保育器の中で過ごしました。
その他、哺乳力が弱く自分の力で母乳・ミルクを飲むことができなということで、チューブで母乳を胃に直接注入しました。
さらに妊娠後期に母親からもらう抗体が充分に与えられずに、免疫力が非常に弱い場合があり、感染症に掛かりやすいリスクがあります。しかし母乳を飲む事で出生後も抗体を受け取る事が可能とのことで、産後すぐに母乳の状態を見てもらい、産後4日から搾乳にて少量の母乳を赤ちゃんに与えていきました。
手術から8日で私が先に退院し、赤ちゃんはNICUに引き続き入院する形となり、退院後も毎日自宅で搾乳し、冷凍保存をして、それを病院に届けにいく生活が始まりました。
NICUでは順調に成長し、ミルクもスポイトで口から摂取できるようになり、1日1日と量も増えていきました。生後10日目にはまだ完全に保育器の中から出られる状態ではありませんでしたが、カンガルーケアと言い、私の胸に抱っこをすることができました。これまでは保育器の中に手を入れて、保育器の中だけで手で包んであげることしかできなかったので、赤ちゃんを胸に抱くことができてとても嬉しかったことを覚えています。カンガルーケアは、赤ちゃんにも良い影響があるそうで、呼吸が楽になったり、リラックス効果があるそうです。その後、沐浴をしたり、スポイトで母乳・ミルクをあげたり、赤ちゃんが入院している間もできるだけたくさんのお世話をしました。
生後13日目の時に初めて、抱っこで直接母乳をあげました。まだ吸い付く力が弱く、上手く飲むことができなかったため、初めは乳頭保護器を使用することでサポートしていきました。
生後1ヶ月検診で体重は1.442グラム、身長39.0センチ、胸囲29.0センチ、頭囲29.6センチととても順調に成長し、NICUからGCUへ移動し、2.300グラムが退院の目安とのことで、生後55日、体重2.330グラムで退院となりました。この時点で身体の機能や発達には、何も異常は見られませんでした。
とてもとても小さな赤ちゃんが生まれたので、夫婦・家族ともに不安で仕方ありませんでしたが、NICUでは先生方が丁寧にケアして下さり、私たちにも寄り添って下さったので不安はありましたが、いつも赤ちゃんには笑顔で接することができました。NICUでの赤ちゃんの様子を細かく教えて下さったり、生後1ヶ月の時には足型を取って下さったりと通常の赤ちゃんと変わらぬ扱いでした。それが私たちにとってはとても大きな支えでした。
未熟な赤ちゃんが生まれても、決して悲観せず、ママとパパは赤ちゃんの前では笑顔でいてほしいと思います。赤ちゃんの生きる力はスゴイです!信じてあげてください。