発達障害児とともに
我が子は入園前から公園で遊ぶときやスーパーで買い物をしているときなど、すぐにその場からいなくなってしまって、親があっちへこっちへ振り回されることが多々ありました。男の子でしたので、ただやんちゃなだけかなと思っていましたが、入園してから、みんなで一緒に何かをするときなどにもまったくじっとしていることができず、先生方に迷惑をかけてばかりいるのを目にし、また、先生にも他の子と一緒に生活するのが難しいようだと言われ、発達障害ではないのかと疑い始めました。いろいろと調べてみるとADHDの症状が我が子に似ていることが分かり、園のカウンセラーの先生に紹介してもらい、病院の予約を取り、検査をしてもらいました。
これは息子が5歳のときのことです。診断を受けたらどうしようという不安もありましたが、そろそろ小学校のことも考え始めなければいけない時期でしたので思い切って相談することにしました。病院では先生との面談や指示されたことをやるような小学校の入試のような感じのテストをし、また、園の先生にも園での様子の聞き取りを行ったりしました。1回の検査では判断ができないとのことで、2回テストを行いました。
診断結果はやはり、ADHDとのことでした。我が子の場合は注意力が非常に散漫で、じっと席に座って何かをすることがとても苦手です。また、衝動的に何かをしてしまうことが多く、他例えば教室で勉強をしているときにも急に別のことに興味がわいて、席を立って教室の中をうろうろと歩き回ったり、飛び出したりしてしまうことがあるので、学校生活においては支援が必要になるかもしれないとのことでした。
発達障害という言葉はショックではありましたが、息子の行動にそういった理由があったのだということがわかり、ほっとしたところもあります。障害だと分かれば、それなりの対象法もありますし、周りと比べてしまうこともありますが、訳が分からず息子の行動に翻弄されるよりも、ずっと息子に寄り添って付き合っていくことができます。
小学校入学は普通学級に入れましたが、定期的なカウンセリングと、気持ちを静める薬の服用は毎日です。
息子にとっては、どうして自分はできないのだろうと自分を責めることもこれからあるかもしれませんが、親としていつか息子に自分のことをしっかり話すときもくるのだろうと覚悟しています。
自分の子どもが発達障害だということを認めるのはかなり勇気のいることです。ですが、現状を見て見ぬふりをしたり、いつかどうにかなるどうと軽く考えたりしていると、結局一番つらいのは子ども本人だと思います。早いうちに対処してあげることが親の努めで、その対処は子どもに寄り添ったものでなければいけません。発達障害は病気です。病気には治す手立てがあるのだと、希望をもってほしいです。ありのままの子どもを受け入れて、子どもとともに障害に付き合っていってください。困ったり悩んだりすることがたくさんあるかと思いますが、ふと子どもを見てみると子どもなりに頑張っている様子もうかがえます。そんな我が子を誇らしいと思ってゆっくり病気と付き合っていってください。