33週4日から40週2日まで
木曜日、33週4日目。2週間ぶりの妊婦健診。担当医は、いつもの笑顔で「順調に大きくなってますね。羊水の量も異常はないですね。へその緒が首に1周巻きついてるけど、これは問題ないから、心配しなくても大丈夫ですからね。」と教えてくれました。
金曜日。時折、下腹部にじんわりとした痛みが。便秘気味だったこともあり、特に気にすることもなくその日を過ごしました。
土曜日。午後から下腹部の痛みが少し増したものの、家事を頑張ったからお腹が張っているのかな?という程度で、『先生が異常ないって言ってたんだから、痛いのも大したことじゃないんだよね。みんなあることに違いない。』と自分で完結してしまうのが、初産婦だからこそだったのでしょうね。
日曜日。じんわりとしていた痛みが増してきて、更に2~3時間に1度、数分間の強めの痛みが起こる状態でした。動けないほどじゃないけれど、動きたくないなぁ。9ヶ月ともなると、お腹の張りって割と痛いものなんだなぁ。…と思い、のんびりと1日を過ごすことに。夫と二人の生活は無理に頑張って家事をしなくても成り立つため、必要最低限の家事だけを終わらせて、その日はベッドで横になっていました。夜になり、強い痛みの頻度が少し多くなり、耐えるのにも唸り声が出るようになってきました。心配した夫が、「大丈夫?」と声をかけてくれるものの、原因がわからない私は、「便秘なのかもしれないだけだから、大丈夫だよ。妊婦の便秘はひどい人は本当に痛いらしいから。」と。『3日前に異常がないと言われたばかりなのだから、何でもない。』そう思っていました。
月曜日。祝日。出勤前の夫が「病院に行ってみたら?」と勧めてくれました。どんどんと痛みが増すものの、土曜日からの3連休で、病院の外来は当然お休みです。「痛いけど、今日は祝日だから、明日も痛かったら病院に行くよ。」と答えたものの、自宅に1人きり。時間と共に不安が増していきました。
午後3時過ぎ、病院に電話をして受付の女性に症状を伝えたところ、帰ってきた返事は「気になるのなら診察ををしますと先生が言われていますが、どうされますか?」。『気になるなら受診って程度なのかぁ。大したことないのにって思われるのかな…』と思いながらも、受診のお願いをして、病院に向かいました。
診察後、担当医から「切迫早産になっていますので、すぐに入院してください。もしかして、結構痛かったのではないですか?」と言われました。
診断書には、「子宮頸管長短縮1.74? 内子宮口が開きかけています。」と書かれていて、続けて「入院安静 点滴 早産が進むようなら高次病院に搬送」と。夕方、入院と同時にウテメリンの投与が始まりました。痛みは徐々に引いていったものの、不安でいっぱいなまま夜が更けていきます。仕事が終わって夫が病院に着いたのは、午後11時過ぎ。我慢していた涙が一気にあふれ出ました。
翌朝からは、副作用との戦いです。微熱、頭痛、食欲不振。そして、ウテメリン投与には、生理食塩水ではなくブドウ糖溶液が使われるため、血糖値が一気に上昇しました。微熱と頭痛はは2週間続き、血糖値の上昇から妊娠糖尿病も併発する結果になりました。子宮頸管長は毎日変動し、1?未満の日もあれば、2?を超える日もあります。毎日変動するものだと教えてもらいましたが、9ヶ月では3?以上あるのが一般的らしいです。担当医や病棟助産師さんからは、お見舞いの人が来てもなるべく横になって過ごすよう言われました。内子宮口の開きは変動のないまま、子宮頸管長の変動は毎日あるものの胎児の体重が推定2700g越えたため、36週の初日に点滴を終了し、そこから経口薬を3日間。36週の終わりには退院しました。…が、私は1週間も経たないうちに妊娠高血圧で再び入院となりました。その時点での内子宮口は4〜5?開いていたそうです。子宮口の開きから陣痛誘発をしたものの、うまく陣痛が起こらず…午前6時〜午後16時までという陣痛誘発を4回おこないました。
管理入院をしたまま日にちだけが過ぎていき、最終的には40週1日に破水、翌日に陣痛開始から2時間34分という、初産婦にしては超スピード出産になりました。
「検診で異常がないと言われたばかりから。」や「みんなこんなものなんだろう。」というのは、初産婦あるあるの一例だと思っています。痛みが続くようなら、検診直後でもどんな時間帯であっても、躊躇せずに病院に連絡をして受診することをお勧めします。経験のない素人判断で、母子ともに危険な状態になってしまうこともあるそうです。実際、私がそうであったように…。
赤ちゃんのためにも、自分のためにも、そして赤ちゃんが生まれてくることを楽しみにしている人たちのためにも、プレママさんは無理をしないのが一番だと思います。