お腹の中が居心地いいの？

陣痛促進剤を入れてのお産が決まったのは、予定日から２日経ってからでした。最初の子は早く生まれるやら遅く生まれるやら色んな事を聞いていたので、予定日の１０日前くらいからドキドキしてたのに、陣痛の波や赤ちゃんの胎動を測るNSTをしても、なんの兆しもありませんでした。別に赤ちゃんに何か問題があるわけではなく元気なのに、です。先生や看護師さんにも、「お腹の中が気持ちいいのかなあ？」と言われました。この頃になると、親戚や友人からは、「そろそろ？どう？」という連絡が殺到していました。

先生に、「じゃ、何もなければこの日に入院しましょう」と言われ、結局予定日から１０日経ってから入院になりました。入院当日は、緊張というより、ワクワクしていました。入院してすぐの内診で、「ちょっと痛いよ～」と言いながら、先生に急にお下から拳を入れられ、下腹部の何かがプツンと言いました。私は「何されたん！？」と思いその痛みに耐えましたが、よくよく聞くと、お産がスムーズになるように先生が卵膜を破ってくれたのだそうです。それが終われば次はバルーン。子宮口に親指くらいのサイズの水風船を入れてもらい、子宮口の開きを助ける役割だそうです。バルーンを入れてもらうのは特に痛くありませんでした。ただ、バルーンの先に柄がついていて、お尻から出ている状態なので、歩く旅にプルプル動くし、トイレがしにくかったです。円座を使ったのもこれが初めてでした。ここから円座との付き合いが始まります。

入院2日目、相変わらずNSTで何も反応がなく、長くお腹にいすぎても危険なので、促進剤で出すことになりました。一気に緊張が高まります。お昼前から陣痛室に入りました。これを最後に私の顔から笑顔が消えました。担当の助産師さんから自己紹介を受け、とても優しい方だったのでホッとしました。主人と和室の陣痛室に通され、敷かれてある布団に横になり、ものすごく太くて長い針で点滴が始まりました。この針の跡はこの後しばらく消えず、それを見てよく出産した時を思い出しました。

思ったより効きが早く、３０分くらいで悶え始めた私。助産師さんはとても優しい人なのですが、「大丈夫よ～大きく深呼吸してね～」とふわっと仰るので、激痛に耐えている私は少しイラっとしていました。促進剤のせいで不安なことは特にありませんでした。赤ちゃんも胎動がしっかりとしていたし、私の心持ち次第・・なのですが、薬が効き始めてからは半ばやけくそでした。お産でいきむのもやけくそ、もう早く出てきて～！！とだけ願っていました。３時間の安産で出てきてくれましたが、初めてのことで３時間が安産なのかどうかもよくわかりませんでした。自分にとっての３時間が長すぎて、です。

でも、よかったと思うのは、初めての出産で、１人の時に急に陣痛が来てあたふたするといったことにならなかったことです。しいて言うなら、私が１番不安だったのはそこでしょうか。主人は出張が多いし、両親は近くに住んでいますが、父は仕事で疲れているし、母は持病で体が弱いし、それに義父母には気を使うし・・・と考えていたのがお腹の子に伝わったのか？なんとなく、空気が読める子に育っている気がします。