誘発分娩での無痛分娩
バースプランを決定するころ、無痛分娩を希望することを産院に伝えました。誘発分娩を選択した理由は、主人が海外に住んでいたため、自然分娩でいつ生まれるかわからない状況よりも、日にちを決めての出産の方が、立会い出産もできると考えたためです。他院では自然に陣痛が来てから麻酔を注射し、無痛分娩にするところもあるみたいですが、私が出産した病院は、あらかじめ出産日を決めて、陣痛促進剤を使い誘発分娩にするという方法でした。出産はお日柄の良い日に決めました。当日は朝8時30分に病院に来るように言われました。主人と、実母と産院へ向かい、お腹に赤ちゃんの心音を聞く装置を付けられ、誘発分娩のための点滴を付けました。トイレ以外、ずっとベットに横になっていました。その後、無痛分娩のためのカテーテルを背中に入れました。処置室のベットに移動し、服を脱ぎ、横になったまま背中をできるだけ丸くするように言われました。お腹が大きい状態で背中を丸くするのがつらかったですが、注射は思っていたほど痛くなかったです。そのあと病室に戻り、産院で出たお昼ごはんを食べました。ごはんは軽めの普通食でした。お昼を過ぎたあたりから、看護士さんが頻繁に覗きにきて、子宮口のチェックをしていました。14時ごろに人工破水をしましたが生暖かいものがでてきたな、というぐらいの感じでした。そこからテレビを見ながらうとうとしていると、子宮口をチェックしていた看護士さんから「赤ちゃんの頭が見えてきたね!」と言われて、そのまま分娩室に移動しました。痛みは全くなかったのですが、いきむタイミングがわからず、いきんではみたのですがうまくいかず、一人の先生がお腹を押さえ、もう一人の先生が吸引分娩をして、出産しました。分娩室に移動してから30分ほどで産まれたので、出産直後も赤ちゃんを見る余裕もあり、家族と会話ができるぐらい私は元気でした。麻酔の効きがよかったのか、左足にうまく力が入らず、車いすで病室まで移動しました。出産で痛みを感じなかったので、麻酔が切れた後、会陰切開をした後の傷が唯一痛かったです。無痛分娩になると吸引分娩になる確率が高く、会陰切開が深くなることや、いきみにくくなるそうです。私は後から知ったので、事前にデメリットも知っておくべきだったなと思いました。それでも、家族みんなに囲まれて赤ちゃんを迎えられることができて、誘発分娩で無痛分娩を選択してよかったと思います。
自然分娩、無痛分娩、誘発分娩での無痛分娩など、出産には色々な選択肢があります。日本には痛みを経験してこそ母親になれるという迷信のような習慣がありますが、痛みを経験しなくても、母親にはなれます。生まれてきたわが子を見た瞬間の気持ちは、みんな同じです。どの出産方法にもメリット、デメリットがあります。お母さん自身が、産院や周りの友達やネットなどでたくさん情報収集をして、納得いく方法を選んでください。