100日入院で赤ちゃんと一緒に退院
21週の定期検診の経膣エコーで、お腹の張りと子宮頸管が短くなっていると指摘があり、切迫流産と診断されました。
自宅安静とウテメリンの服薬指示があり、仕事を在宅勤務に切り替えて2週間自宅で過ごしました。
ところが、自宅安静の内容を良く理解しておらず簡単な家事などをやっていました。
また真夏でとても暑かったので、冷たいアイスクリームをよく食べていたり、エアコンに扇風機を回し続けるなど体を冷やしていたのもよくなかったのだと後になって思いました。
2週間後に再度内診、結果改善していませんでした。すぐにNSTを行い、お腹の張りもきついと言うことで即入院になりました。
お昼を食べてきたいちど家に帰りたいと言いましたが許されず車椅子で院内を移動しました。
総合病院でしたがNICUがなくまた週数が早いと言うことで受け入れ先の病院も少ない中での点滴治療を開始しました。
ウテメリンの24時間点滴に加え3日後からはマグセントの点滴も追加になりました。自宅安静指示期間中に切迫早産について多少調べていたので最悪の事態や何をすべきかという事はある程度理解していました。
とは言え実際に自分が点滴治療受けているときつい副作用や、孤独感、自分のせいで赤ちゃんが辛い目に遭っているなど考えるとほんとに辛かったです。
元は個室でしたが1週間位で大部屋に移ると、同じく切迫早産で入院している人と同室になりました。とても明るくて良い方だったので話をすること先輩としての経験を聞くことでだいぶ落ち着きました。
その方とは今でも年に数回連絡を取り合っていろいろな話をしています。いわゆるママ友とも少し違う戦友のような関係で、大人になってから新しい友達ができたと言うのはとても嬉しく思っています。
第一子妊娠時での入院でしたので自宅には夫が1人でした。身の回りの世話など気にしなくてよかったのですが入院中の私の衣類の洗濯や足りないものを届けてもらうなど、仕事が多忙極める中で大変だったと思います。
当時は自分が寝たきりであると言うことからあまり夫に気を遣ってあげることができなかったのを後になって反省しました。
見舞いと言うものはあまり男性には向かないんのではないかと今でも思っています。
少し離れたところに実家がありましたが週に2回母が来てくれたことも非常に助かりました。
義父母ははじめは気を遣って見舞いを遠慮してくれましたこれは大変助かりました。入院生活が長く長引くにつれて、何度か顔見に来てくれましたが、切迫早産での入院について知識が足りないため、何も症状がないのに寝ている、辛くないのに寝ていてかわいそう、などと悪気のないながら無神経な発言が多々あり、数年経った今でも多少心にしこりが残っているのは事実です。
経過に関しては良くなる事はありませんでした。終始頚管長1センチ前後をキープした状態で、常に搬送に備えて心と荷物の準備をしていたような状況です。
25週、28週、32週と胎児の発育に合わせた目標週数を目指してひたすらじっとしている入院生活でした。
後から入院した人たちが無事退院してまた戻ってきてかわいい赤ちゃんを見せに来てくれたりすることも励みになりました。
人のことを言うのは失礼ながら、入院中に心を閉ざしたり、ひがみ根性が出ていたり、不満不平ばかり言っている人も中にはいました。最終的に無事退院して赤ちゃんを生まれたのでよかったのですが損な生活だったんではないかと思います。
入院時点でいただいていたお下がりを除くと赤ちゃんのための準備は何もしていませんでした。 35週を過ぎたあたりで一緒に退院できなくても必要なものを揃えようと考え始め、主に通販で赤ちゃんグッズを揃えました。
入院中にいくつか通販カタログを取り寄せていたのでそれを見ながら新生児用の可愛い服や赤ちゃん布団など、揃えることができました。入院中に同室になった先輩お母さん達から要る物要らない物の話を聞いていたので最低限揃えるつもりでしたが、外に出られない分買い物を通販ですることが楽しく少々買いすぎたのが反省点です。
オムツやベビーベッド、哺乳瓶は生まれてから退院するまでの間にAmazonで手配しましたそれでじゅうぶん間に合いました
入院生活が約3ヶ月を超えた頃、ようやく36週に入り点滴を少しずつ減らすことになりました。いちにちでもいいから自宅に帰りたいと思ったものの36週と6日の日にマグセントの点滴を止めたところそのまま陣痛が開始し、半日後に出産になりました。
日付上は早産ではありましたが、発育と体重ともに問題なく子供と一緒に規定の日数で、入院からちょうど100日後に退院することができました。
"もともと合理的に考えることができる性格ですのですべき事をしよう、起きた事は全て受け入れようと考えることでその先を見据えた入院生活を送ることができたと思います。
状況を正しく理解し医師や看護師助産師とまめに話をすることで正確な情報を感情的にならずに理解するよう務めたことも良かったと思います。
胎児の発達と生まれてしまった後の予後についても理解をして早い段階で最悪の事態も含めて覚悟が決められました。
医療従事者にとっては、よくある見慣れた症状であっても患者にとっては初めての経験です。そうしたことを理解してもらうためには人間関係を作るのも大切だなと思っています。
切迫早産での入院は保険診療の対象です。高額医療費申請をしておくことで月の請求額は限度額の範囲内に抑えることができます。
また入院保険の対象でもありますので産後に出産後の入院日数と1ヶ月検診を含めて保険申請をすることができました。
この入院保険がことのほかありがたく最終的に入院費用と出産費用合わせても保険支給額の方が多く、プラスになりました。長い入院生活で滅入っていましたがこれだけは良かったなと思います。女性特約等で支給額が増える場合もありますし、帝王切開の場合にも対象になりますから、妊娠を計画されている方は入院保険も準備しておくのが良いでしょう。"