緊張の緊急帝王切開手術
妊娠40週を超え41週目に入る健診時に、「胎盤の劣化と羊水の減少が見られるので、入院して促進剤を投与しての分娩にしましょう。」と医師から説明がありました。早く赤ちゃんに会いたかったので、やっと会える!という嬉しい気持ちでいっぱいでしたが、注意事項を見て愕然としました。
「促進剤投与による副作用として、過強陣痛、子宮破裂、胎児脈拍異常などが起こる場合があります。」との記載があり、恐怖でいっぱいになりました。大丈夫、もう少しだからと主人に励まされ、翌日から入院することにしました。
スケジュールとしては、昼頃入院、夜にバルーンを入れて子宮口を広げ、翌朝から点滴による促進剤の投与、次の日までに産まれてくれるだろう、という説明でした。この、バルーンを入れる処置が少し痛かったです。
ベッドに戻り、胎児心拍モニターをつけてしばらく横になっていると、機械から音が鳴り出し、気がつくと医師や看護師6人程が走って来て私のベッドの周りを囲んでいました。私は緊張と混乱の中、まずバルーンが抜かれました。胎児脈拍異常でした。「これが悪さして赤ちゃんの脈拍がぐんと下がったので外しました。もう戻ったので大丈夫ですが、このまま朝を待ってまた異常があると、障害が残ったり、亡くなったりという危険があります。」とのことで、緊急帝王切開手術へ。1時間後には無事に元気な赤ちゃんが産まれました。同じ病院で、同じ日の同じ処置で無事に自然分娩を迎えたお母さんもいたので、本当に個人差があるんだなぁと実感しました。すぐに判断して手術の準備をしてくださった病院に、心から感謝でした。
確率や傾向はあくまでも参考です。同じ“出産”なんてありません。何が起こるのかがわからないのが、“出産”です。よく医師の説明を聞いて、赤ちゃんの為に最善の選択をしてあげてください。