トントン拍子で進んだ出産
私は31歳の時に初めての妊娠・出産でした。自宅と実家が車で6時間くらい離れていたため、里帰り出産をすることにしました。
出産予定日にちょうどおしるしがあり、その12時間後くらいには前駆陣痛が始まりました。本陣痛なのかわからず一度受診するも子宮口は1.5センチしか開いておらず、一度帰宅することになりました。その後も同じような痛みが続いていましたが、2日後、痛みが段々と強くなってきました。陣痛の間隔が5分を切った頃、再度受診しました。この時には陣痛の波がくると歩けず、立ち止まってやり過ごすくらい痛みが強くなっていました。内診してもらうと子宮口の開きは1.5センチのままだけど、柔らかくなってきているとのことでした。痛みが強かったためそのまま入院させてもらうことにしました。
すると、その30分後くらいには出血が始まり、陣痛の波がくると呼吸が苦しくうずくまるほどになりました。いきみたくなるのを必死に我慢し続け、2時間半くらいその状態が続きました。すると、ポン!という破裂音とともに破水しました。付き添ってもらっていた母に助産師さんを呼んでもらい、診てもらうと子宮口は全開、すぐに分娩台へ移動することになりました。
深夜でしたが助産師さんが色々と出産の準備をしている間にお医者さんも駆けつけてくれて、本格的ないきみが始まりました。ずっといきみたかったのを我慢していたため、この時は痛みよりも「やっといきめる」という嬉しさの方が強かったです。
1回思いっきりいきんだら、すぐに赤ちゃんが下がってきた感覚がしました。その後2回ほどいきむと、赤ちゃんの頭が出ている状態になり、お医者さんから「会陰切開をすると次にいきめば生まれるけどどうする?」と聞かれ、早く産みたかったのでお願いしました。そして次の陣痛の波で無事出産となりました。
付き添ってもらっていた母は陣痛室で待機してもらっていたため、出産の瞬間はお医者さんと助産師さんだけでした。その後後処理をしてもらい、母とかけつけた父が分娩室に入ってきて記念撮影を行いました。夫は車で向かってもらうも、あまりに出産がトントン拍子で進んでしまったため間に合わず、産後3時間ほどでようやく赤ちゃんと対面できました。
お医者さんからは安産でしたよと言われ、無事生まれてきてくれてとても嬉しかったです。
私は自分なりに呼吸法や出産までの流れを覚えていたつもりでしたが、いざ陣痛、出産の時を迎えると全て吹っ飛んでいました。分娩台にあがるまでは助産師さんが常についてくれているわけでもなかったので、母が付き添ってくれていて本当に良かったと思っています。分娩台にあがってからはとにかく助産師さん、お医者さんの声に耳を傾けることが重要だと思います。産まれた瞬間の喜びは何にもかえがたかったです。